LINEモバイルの880円の電話かけ放題は本当に得なのか?
[公開日]2017/06/26[更新日]2017/06/27LINEモバイルが電話かけ放題を2017年6月19日に開始しました。
電話かけ放題は月額880円で、10分以内の通話を定額で何度でも発信可能です。
SNSのカウントフリーが特徴的なLINEモバイルですが、今回の電話かけ放題サービスの追加により、電話も利用しやすくなりました。
今回は電話かけ放題を中心に、「LINEモバイルの契約プランが本当にオトクか?」を検証します。
目次
2017年夏発表:電話かけ放題プラン内容の特徴
何が新しいのか、どういった点が特徴なのかをまずは紹介します。
どんなに安くても、いい内容かどうかしっかり確認しないといけないね
LINEモバイルの電話かけ放題の3つの特徴
今回LINEモバイルが開始したサービスは2つあります。・電話かけ放題
→10分間までの通話が何度でも定額で利用可能
・「いつでも電話」アプリ
→アプリ利用で電話が「30秒/10円」
→10分間までの通話が何度でも定額で利用可能
・「いつでも電話」アプリ
→アプリ利用で電話が「30秒/10円」
電話かけ放題は専用アプリからの発信必須
この電話かけ放題を利用するにあたっては、「いつでも電話」アプリでのは発信が必須です。いつでも電話アプリは、「かけ放題」を契約していないユーザーも利用可能で、その場合は「30秒/10円」の料金が適用されます。
電話かけ放題は月額880円
「10分電話かけ放題オプション」は月額880円のオプション料金が必要です。かけ放題に利用する「いつでも電話」アプリは、追加料金は不要でインストールし利用可能。
そのため、10分以上の通話になった場合は「30秒/10円」の料金が加算されます。
いつでも電話アプリを利用する
「電話」ではなく、「いつでも電話」アプリを利用して発信します。アプリの操作は電話と同じで、電話の代わりに「いつでも電話」アプリを起動して発信するだけです。
電話番号の先頭に「0035-45」のプレフィックス番号を追加することで電話からでも「かけ放題」も適用されますが、番号の入力忘れを防ぐためにも「いつでも電話」アプリの利用が確実と言えるでしょう。
音声通話SIMであれば利用可能
LINEモバイルの音声通話SIMを契約する必要があります。「10分電話かけ放題」は契約項目のオプションで選択することで利用可能です。
7月末まで初月無料キャンペーンも
7月31日(月)までに「10分かけ放題オプション」の利用を開始した場合、初月のオプション料(880円)が無料になるキャンペーンが開催されています。利用を開始した月が初月扱いになるので、7月初旬に利用を開始するのが良いでしょう。
LINEモバイル公式サイト
「10分電話かけ放題」のメリットのあるユーザーとは
LINEモバイルの電話かけ放題は、月額880円で10分以内の電話が「かけ放題」になります。
多くのユーザーにとってはメリットのある内容ですが、電話を「ほとんど利用しない」と人の場合は割高になるケースも考えられるでしょう。
どのような電話の利用スタイルであれば、「かけ放題がオトクになるか」を検証していきます。
短いやり取りの電話でも7〜8分かかることも多いわね。
10分以内の通話が多い人はメリット大
「10分電話かけ放題オプション」は10分以内なら固定電話、携帯電話に関わらず何度かけても月額880円です。よって、一番メリットがあるユーザーは「長電話はしないけども、頻繁に電話を利用する人」となります。
具体的に言うと、以下の2つの条件を満たしている方は10分かけ放題のプランがあっています。
・一回の電話が10分以内
・月間の合計通話時間が44分以上
・月間の合計通話時間が44分以上
電話回数が多いほど恩恵あり
なお、30秒以上1分未満の通話は20円に切り上げになります。そのため、電話回数が多ければオトクになる可能性がより高いです。
また、実家の固定電話などのIP電話が利用できない相手との通話が多い場合も便利でしょう。
月間30分以内のユーザーは費用対効果がよくない
月のトータル通話時間が20、30分しかない人は、むしろ月額料金が上がるがあります。また、電話の回数が少ないけども10分を超える長電話が多い人は、メリットはさほど大きくありません。
なお、本オプションはナビダイヤル(0570)や海外への発信はできません。
LINEモバイルと他の「かけ放題」の内容を比較
LINEモバイル以外でも、格安SIM含めて「電話かけ放題」サービスは提供されています。
今回は格安SIMの楽天モバイル、大手キャリアのドコモの「かけ放題プラン」を比較しました。
LINEモバイルが他のサービスと比べて、どのように違うかを見ていきましょう。
かけ放題と言っても、事業者によって違いがあるから要チェックにゃん。
LINE・楽天・ドコモ:かけ放題プランの内容比較
LINE | 楽天 | ドコモ | |
---|---|---|---|
月額料金 | 880円 | a)850円 b)2,380円 | a)1,700円 b)2,700円 |
分数制限 | 10分 | a)5分 b)無制限 | a)5分 b)無制限 |
発信者番号通知 | 可能 | 可能 | 可能 |
専用アプリ※ | 必要 | 必要 | 不要 |
※LINEモバイルでは「いつでも電話」、楽天モバイルでは「楽天でんわ」アプリを利用します。
5分かけ放題は楽天が安いが・・・
LINEモバイルは無制限プランはないものの、この三社の中では唯一10分プランを持っています。金額だけをみれば、楽天モバイルがこの三社の比較では最安です。
しかし、楽天モバイルの五分以内かけ放題とLINEモバイルの10分通話かけ放題は、一ヶ月で30円差です。
例えば5分以上10分未満の通話が月に1、2回あるだけでもLINEモバイルの方がメリットがあることになります。
10分以内の通話が多いか確認する
自分の通話時間などの電話の利用スタイルを考えた時に、10分以内の通話時間が多いかどうかわからない時にはスマホのデータを確認しましょう。1時間の通話があったかどうかは覚えている人は多いかと思いますが、10分以内の通話の多いかなど覚えている人は少ないかと思います。
その場合は、まずは実際の通話記録を履歴から確認するのがよいでしょう。
通話時間は以下の方法で確認できます。
iPhoneの場合
1.電話アプリを起動
2.履歴を開く
3.履歴の「i」マークをタップする
2.履歴を開く
3.履歴の「i」マークをタップする
Androidの場合
1.電話アプリを起動する
2.「最近」のアイコンを選択
3.「発信(緑色の矢印)」を選択
4.「通話の詳細」を選択
2.「最近」のアイコンを選択
3.「発信(緑色の矢印)」を選択
4.「通話の詳細」を選択
一時間半以上の長電話を毎月するなら楽天モバイル
10分以上の長電話を月に何度も利用する場合は、楽天モバイルの無制限プランが有利です。例えば、85分以上の長電話を1回するだけでも楽天モバイルの方がお得になります。
「いつでも電話」アプリは無料で電話半額に
LINEモバイルの音声通話SIMを契約しているユーザーであれば、この「いつでも電話」アプリから発信することで通常の半額で電話できます。
アプリを使って電話するだけで安くなるのなら手軽ね。
かけ放題契約なしでも「通話料が30秒/10円」
「いつでも電話」アプリは基本サービスなので、かけ放題オプションを契約していない場合でも利用可能です。通常30秒/20円の電話料金が、「いつでも電話」アプリ経由で発信することで「30秒/10円」の電話料金になります。
ただし、スマートフォン標準の電話アプリで発信すると半額の割引が適用されないので注意が必要です。
いつでも電話は通常の電話とほぼ同じ使い勝手
いつでも電話 | LINE Out | LINE通話 | |
---|---|---|---|
料金 | 30秒/10円 | 無料/広告あり※ | 無料 |
かけ放題 | 10分定額;月880円 | なし | 無制限 |
発信者 番号通知 | 可能 | ドコモ携帯は 非表示など | LINEの友達しか 連絡不可 |
音質 | 通常の電話と同等 (電話回線) | 劣化(パケット通信+電話回線) | 劣化(パケット通信) |
LINEが提供する他の電話・通話サービスに比べて、「いつでも電話」は通常の電話と置き換えて利用しやすいでしょう。
LINE outがオススメできない理由
LINE Outは広告を見ることで、携帯電話への1分以内の通話が1日5回まで無料になるサービスがあります。
しかし、発信者番号がドコモ携帯などで表示されないため、相手に電話をとってもらえないことも考えられます。
電話の代用となるとあまり、LINEoutは実用的ではないでしょう。
しかし、発信者番号がドコモ携帯などで表示されないため、相手に電話をとってもらえないことも考えられます。
電話の代用となるとあまり、LINEoutは実用的ではないでしょう。
110番などの緊急通報は通常の電話で発信
通常の電話と同様に使える「いつでも電話」にも制限事項があります。その内容は下記の通りです。
・基本的に国内通話のみに対応
・アプリから発信できない番号
→緊急通報(110、118、119)
→3桁番号サービス(104、115、177など)
→0120、0570、0180、0990など、「0△△0」で始まる番号
→「00△△」から始まるマイラインなどの電話番号など
・アプリから発信できない番号
→緊急通報(110、118、119)
→3桁番号サービス(104、115、177など)
→0120、0570、0180、0990など、「0△△0」で始まる番号
→「00△△」から始まるマイラインなどの電話番号など
緊急時の発信には、「通常の電話を利用する」と覚えておきましょう。
LINE MOBILEならではの3つのポイント
料金プランやサービス内容の特徴について解説します。
LINE/Twitter/InstagramなどのSNSカウントフリープラン
LINEモバイルの独自サービスとして、特定用途のデータ通信量をカウントしない(利用無制限)というプランがあります。外出中にSNSや音楽を頻繁に利用するユーザーをターゲットにしたサービスです。
データ容量の上限が少ないプランでも利用方法によっては、かなりのコストパフォーマンスが実現できます。
LINEフリープラン
LINEアプリの通話とトークの通信量をデータ通信量にカウントしないプラン。月額500円~:データSIM/1GB~
月額620円~:データ+SMS SIM/1GB~
月額1200円~:データ+SMS+音声通話SIM/1GB~
月額620円~:データ+SMS SIM/1GB~
月額1200円~:データ+SMS+音声通話SIM/1GB~
コミュニケーションフリープラン
LINEアプリ、Twitter、Facebook、Instagramのデータ通信量をカウントしないプラン。 テザリングでの利用時もカウントフリーは適用。
月額1,110円~:データ+SMS SIM/3GB~
月額1,690円~:データ+SMS+音声通話SIM/3GB~
月額1,690円~:データ+SMS+音声通話SIM/3GB~
MUSIC+プラン
コミュニケーションフリープランにLINE MUSICのデータ通信量も加えたプラン。月額1,810円~:データ+SMS SIM/3GB
月額2,390円~:データ+SMS+音声通話SIM3GB
月額2,390円~:データ+SMS+音声通話SIM3GB
ただし、LINE MUSIC自体の利用料金は別に必要になるので注意が必要です。
LINEの年齢認証ができる
格安SIMを利用する場合にネックになるのが、LINEの年齢認証です。大手キャリアの場合は問題ないのですが、LINEモバイル以外の格安SIMの場合は年齢認証やID検索ができないという問題が発生します。
LINEモバイルの場合はその点、公式対応しているので問題がありません。
クレジットカードがなくても申込める:LINE payカードに対応
格安SIMの支払い方法は通常クレジットカードのみとなっている場合が多く、クレジットカードを利用できない場合ネックとなります。LINEモバイルは、プリペイドカードのLINE payカードでの支払い方法に対応しています。
そのため、クレジットカードを使わずともLINEモバイルでの契約は可能です。
スマホでLINEしか使ってない人は月々500円の支払いからLINEモバイル / LINEプロバイダー:月額500円〜でLINEアプリのトーク・通話が使い放題
Twitter、Facebook、インスタも1110円〜でカウントフリーで使い放題に
ドコモ回線だからエリアも広くてドコモのスマホはそのまま使える
価格 種類 内容 500円〜(税抜) SIMのみで購入可 格安SIM・スマホ
LINEモバイルのサービス・契約内容の注意点
せっかく安いサービスに切り替えても、不便だったら意味がないよね。しっかり確認しよう!
通話面は音質・エリアともに遜色なし
LINEモバイルでは、・通常の電話はドコモ網
・「いつでも電話」はNTTコミュニケーションズの独自の通信網
を利用しています。
この2つの違いはありますが、どちらも通常の携帯電話品質での通話が可能です。
そのため、音質や通話エリア面での問題はないと言えるでしょう。
通信面は昼間の混雑時に影響あるケースも
LINEモバイルはドコモのネットワークを利用しているので通信エリア、品質については基本同じです。ただし、LINEモバイルの場合はいわゆるドコモの回線ネットワークを間借りしているMVNO(格安SIM事業者)です。
他の格安SIMと同じくネットワーク混雑時は速度が低下しますが、各種調査でもLINEモバイルは格安SIMの中でも安定した通信速度をキープしています。
格安SIMの通信が遅くなる時間帯
格安SIMでは、特に昼休み(平日の12~13時)や夕方などの時間帯は、大手キャリアと比べて混雑具合が通信スピードに影響します。
契約面は大手キャリアよりも融通あり
大手キャリアの場合は2年縛りの契約がありますが、LINEモバイルは他の格安SIMと同様に音声SIM以外のSIMの場合、最低利用期間が設けられていません。音声通話SIMであっても最低利用期間は1年で、大手キャリアよりも契約面の融通性はLINEモバイルの方が高いと言えます。
なお、音声通話SIMを1年以内に解約した場合には9,800円の費用が発生します。
SIMの種類の変更は後からできない
容量変更などのプラン変更はできますが、データSIMを契約した後に音声通話SIMへのプランの変更はできません。
どうしてもSIMの種類を変更したい場合は、一旦解約する必要があります。
どうしてもSIMの種類を変更したい場合は、一旦解約する必要があります。
テザリングはドコモ版iPhoneであれば問題なし
LINEモバイル | docomo | |
---|---|---|
テザリング | ドコモ版iPhone SIMフリースマホ | 可能 |
SMS | データ専用SIM以外可能 | 可能 |
留守電転送 | 月額300円 | 月額300円 |
ドコモ版のiPhoneやSIMフリーのiPhone・スマホであれば、そのままテザリングは可能です。
ただし、テザリングについては、大手キャリアのアンドロイド端末や古いiPhoneの場合は使用できないケースがあります。
各端末によって対応が異なるので、心配な場合はLINEモバイルに問い合わせるのが確実のようです。
サポート面は格安SIMの中でも充実
LINEモバイル | docomo | |
---|---|---|
保証内容 | a)端末保証 b)持込端末保証 | 端末保証 |
SMS | a)月額450円 b)月額500円 | 可能 |
代替機・店舗対応 | ビックカメラ ヨドバシカメラ 代替機あり | 全国ドコモショップ 代替機あり |
LINEモバイルでは、LINEモバイル以外で購入したスマートフォンであっても保証をつけることができます。
格安SIMには店舗がない場合も多いですが、LINEモバイルの場合はビックカメラとヨドバシカメラに限定されるものの、店舗対応もあります。
他の格安SIMに比べると、サポート面も比較的充実していると言えます。
まとめ:かけ放題込みで2,080円の月額料金も可能
一番安いLINEフリープランで考えると、1,200円+880円=2,080円で10分以内の電話かけ放題も利用することができます。
LINEやSNSをよく利用し、通話も結構使うといった場合には、コストパフォーマンス面でもっともよいプランの1つになり得るでしょう。
LINEモバイル公式サイト