FX業者チャートを比較 / 初心者におすすめの入門FX会社
[公開日]2014/12/13[更新日]2015/04/17
目次
「チャート」ってどんなもの?
FXで取引することになる海外の通貨(外貨)は、時々刻々値段が変わっています。ペアとなっている相手通貨に換算していくらの価値を持つのかを表しているのが「チャート」と呼ばれる折れ線グラフです。縦軸に相手通貨での価格、横軸に時間を取り、左から右へと時間が進んで行きます。自国通貨安を強調したい場合は縦軸方向の上へ行くほど安くなります。自国通貨が安くなるということは、自国通貨で表した時には縦軸の上へ行くほど大きな数字となります。
慣れてしまえば「数字が大きい=自国通貨安」とパッと出てくるのですが、慣れるまでは間違えやすいものですす。自国通貨が安いということは、相手国通貨を買おうとした時に、たくさん自国のお金が必要なので数字が大きくなる、と実際に買い物している姿を想像すると比較的頭に入って来やすいです。
今の日本では、円安の方が日本経済にとってポジティブに捉えられていますので、上へ行くほど円安と表すチャートが一般的ですが、円高であることを強調したいときなどは、逆に上へ行くほど円高になるというチャートも見られます。
ですが、横軸に関しては左へ行くほど過去の価格を表し、右端が現在の価格ということで統一されています。外貨の値段は、通貨を交換する手段である「為替」にちなんで「為替レート」と呼ばれています。「米ドル/円の為替レート」と言ったら、米ドル/円の価格チャートのことを指しているわけです。「現在の米ドル/円の為替レート」と言ったら、米ドル/円の価格チャートの一番右端を見ればよいわけです。
パソコンがあれば問題なし?
基本的に安い時に外貨を買って高い時に売り、その差額を利益とするFX取引において、為替レートの推移が分かることは非常に大事です。
どのFX会社でも、パソコン用の取引ツールや取引用の画面を見れば、チャートが用意されていることがほとんどですので、心配はいらないのですが、画面の小さなスマートフォンにゃ携帯電話では、現在の為替レートと注文ボタンを表示するだけで精一杯ということがあります。
FX会社によっては、こうしたモバイル機器向けのツールでは、チャートが提供されていないこともあります。また、為替レートそのもの以外にも、値動きを予想するための補助用ツールが用意されていることがあります。一定の間隔での値動きを示すローソク足や、将来の値動きを予想するのに役立つ一目均衡表やストキャスティクスなどのテクニカル指標など、参考になるものが多いほど、利用者の利便性は高まります。
殆どのパソコン用チャートではこうしたテクニカルチャート分析に必要な参考指標は多いものですが、やはりモバイル機器用の取引ツールでは限定的である場合もあります。サラリーマン投資家など、出先の休み時間などを利用して取引することが多い人にとっては、モバイル用の取引ツールが充実しているFX会社を重点においてFX会社を選ぶのが良いでしょう。
帰宅後取引出来ればいい、あるいは日中も自宅でパソコンでの取引が行える人は、WEBサイトやパソコン用取引ツールが充実しているFX会社を選ぶのが良いでしょう。
チャートが更新される速さも重要
パソコン用取引ツールはチャートに表示されている価格更新が速いものの方が有利です。一瞬の値動きを捉えて注文を出すことが多いFXにおいては、チャートが更新されるまでの時間がかかったり、ページ表示が重すぎたりしてブラウザが固まるようなチャートでは困りものだからです。
ページ表示が重かったり遅かったりするのは、FX会社のサーバーが貧弱なために起こります。こうした問題を放置している会社は、取引注文が殺到したときなどに注文を受付けてくれなくなったり、約定したときにとんでもないスリッページを発生させたりしがちです。
あまりに状況が改善されないでいると、監督官庁から行政指導や処分を受けることも有ります。また、ツールによってはチャートが自動で更新されず、手動で更新しなければならないものもあります。こうしたツールは使い勝手が悪く、チャンスやピンチ時に弱いので、取引上も不利になります。
従って、おすすめしたいFX会社のチャート機能をまとめますと、「自動で更新してくれる」、「テクニカル指標が利用可能」、「表示更新がリアルタイムに行われる」、「WEBやツール動作が軽快」ということになります。
それら全ての特徴を兼ね備えていて、さらにスプレッドが狭いFX会社があればベストです。そんなに都合よく見つかるわけはないと思われるかも知れませんが、人気どころの大手FX会社は比較的それらの条件を満たしていたりするものです。
チャートの使い勝手を基準に選んだ、おすすめしたいFX会社をいくつかご紹介します。
GMOクリック証券
狭スプレッド、FX取引高2年連続第一位など、華々しい地位を築き上げているFX会社が「GMOクリック証券」です。この会社はFXに限らず株取引なども行える証券総合口座を1人1つのIDだけで利用できる「シングル・サインオン」が特徴的ですが、それにもまして取引ツールの種類の多さがひときわ目立ちます。
自動売買でお馴染みの「はっちゅう君」シリーズや、モバイル向けツールである「モバトレ」など、実に20種類もの取引ツールが用意されています。WEB版では簡易版の「FXチャート」もありますが、「Platinumチャート」がメインのチャートとなるはずです。
14通貨ペアのプライスボードとチャートがリアルタイムに約定価格を伝えてくれますし、チャートにはトレンド系、オシレータ系各40種類ほどのテクニカル指標をワンタッチで表示でき、カスタマイズも可能です。
惜しむらくは、このチャートウィンドウから注文を出せないことですが、注文画面を横に並べておいて、注文はそちらから出せば問題ありません。
また、このチャートはいくつでも表示できるので、複数の通貨ペアを同時に監視することも簡単に出来ます。
スマートフォン版取引ツールであるiClickFXネオとFXroidでもチャートや豊富なテクニカル指標は利用可能で、画面を横にするだけでチャートが自動的に表示されるという使い勝手のよさで、取引場所を選びません。
システムを内製しているというGMOクリック証券ではシステムの改善も頻繁です。こういうところもおすすめしたい要素の一つとなっています。
ヒロセ通商
なぜか焼肉や炒飯プレゼントといった風変わりなキャンペーンと、1000通貨単位から始めることが出来る手軽さでカルト的な人気のあるFX会社がヒロセ通商です。LION FXというサービス名でFX取引サービスを提供しています。
利用者のPC環境に応じてアプリケーションタイプのものやJavaのみインストールするタイプのもの、Flashのみインストールするタイプのもの、WEBブラウザさえあれば何もインストールしなくてよいWEBブラウザ版など、痒いところに手が届く取引チャネルを有しています。
WEBブラウザ版は、Windows PCではSilverlightも必要ですが、いずれも無料で導入できます。このLION FXのチャートも高機能です。WEBブラウザ版の取引ツールから呼び出したものです。
複数の通貨ペアが左ペインに並んでおり、1つを選択すると右に大きく表示されます。表示は1秒に1回ほど更新されます。また、プライス部をクリックするとここから発注出来るのは便利です。Flash版はやや簡素ですが、チャートをいくつも並べておけるのは便利です。
インストール版は取引ツールの画面の中にチャートウィンドウが開くタイプです。
それぞれボタン配置や更新タイミングなどは微妙に違っているので、実際に使ってみて選ぶのが良さそうです。スマートフォン用ツールの方は、縦長表示、横長表示に対応しています。
どんなパソコン環境であっても取引できるようにツールを整備しているのは流石です。もちろん、MacやiPhoneであっても同様に利用可能です。
FXプライム by GMO
インターネット企業であるGMOによるFXサービスが「FXプライム by GMO」です。この会社でもWEBブラウザ版とインストール版の2種類のツールが用意されています。WEBブラウザ版の方は簡易操作に重点を置いているため、チャート機能は貧弱ですが、リッチクライアント(インストール版)である「PrimeNavigator」の方は高機能です。
チャートはマウスで自由にスクロール可能で、お絵かきソフトのようなツールで様々なマーキングが可能です。チャート上に売買シグナルを「!」マークで表示してくれるので、発注するきっかけを視覚的に表示してくれるため、初心者の方でも売買タイミングをつかむきっかけが簡単に得られます。
売買シグナルは10種類のテクニカル指標から選択することが出来るため、取引に慣れてくるか、自分なりの売買ルールがある人にとっても利用価値の高いツールと言えます。
DMMFX
GMOと同じくインターネット企業であるDMMが手がけているFXサービスが「DMMFX」です。DMMFXには「DMM FX ADVANCE」という高機能なツールや基本版である「DMM FX BASIC」があります。これらのツールで利用できる高機能なチャート機能が「プレミアチャート」です。
実はこのツール、ヒロセ通商のLION FXにあるチャートとほぼ同じ操作性と機能を有しているのです。タイトルやプライス横にあるサブチャートの色みが少し違うだけで、同じレイアウトや操作性を有しているのです。
そのため、この会社とヒロセ通商は、手数料やキャンペーンなどが有利な方を利用するといったことが可能になっています。もちろん、豊富なテクニカル指標についても同じように使えます。
FXCMジャパン
プロトレーダーをサポートの謳い文句と利便性で売りだしているのがFXCMジャパンです。24時間ノンストップ価格配信やリアルタイム値洗いといった、損益をリアルタイムで把握したいトレーダーにとって大変使い勝手の良いツールを用意しています。
スマートフォン向けツールも非常に高性能なのも特徴的です。この会社のツールである「Trading Station」に搭載されているチャート上からもプライスボードからと同じように発注が可能で、画面切替といった煩わしい操作を必要とせず、瞬時の発注が可能となっています。
また、画面レイアウトが多彩なことも特徴的です。
様々なチャートを見ながら、チャート上から瞬時に発注出来ます。「プロ向け」を謳うのに偽りなしと言えるでしょう。
FX業者チャートを比較 まとめ
FXの発注用ツールは株式用に負けずとも劣らぬほど多彩で、正直言えば好みの部分も大きく左右されます。ですが、直感的に使えるツールというのは使い方を覚える手間が激減します。
ただし、FX取引に慣れるまでは誤発注を避けるためにワンクリック発注をオフにして使うのが良いでしょう。
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