バイトの面接に使える英会話5選
[公開日]2014/12/23[更新日]2015/04/17
アメリカで筆者が初めてバイトの面接に挑んだのは、確か住んでいた寮のフードコート(食堂)での仕事(掃除、ブッフェ形式の寮の食事の配膳、準備等)に応募した時でした。実は、それまで日本国内でもバイトをした経験がなかった筆者は、がちがちに緊張して面接に行った記憶があります。もちろん面接をしてくれたフードコートの管理者は、アメリカ人らしいフレンドリーな方で、雑談のような気軽なものだったと思います。
学生ビザでも学校内でのバイトくらいは法的に許されています。大体がその州で定められた最低賃金のみになりますが、学校での授業だけではなく、そんなところから学べる英語やアメリカ文化もたくさんありますので、おすすめです。
しかし、日常会話での英語力もあまり自信がついていない最初のころは、そんなバイトに応募するのでさえハードルが高いですよね。面接なんて想像するだけで緊張してしまうのではないでしょうか。筆者はアメリカ留学後にも在米しましたので、その後も何度もアメリカで面接を受けることがありました。いくつかは合格し、いくつかは落ちました。
アメリカでのバイトや仕事の面接ではいくつか覚える点、押さえておくべき点があり、それらを覚えておくだけであとはそこまで固くないので大丈夫です。アメリカでは肩書きや上下関係の重圧があまりないので、面接官であっても人間として対等な感じで接してくれる方が多いので、雑談のようになることも多々あります。いくつか面接を乗り越えるたびに、全く緊張などしなくなるでしょう。今日は、そんなドキドキハラハラのバイトの面接に使える英語表現をお伝えします。
目次
can-do attitude
さて、”can-do attitude”と聞いて、何のことだかわかりますか?
筆者はしばらく何のことだかわかりませんでした。しかし、アメリカ人がよく使う表現でありますので、知っておくとお得です。アメリカでのホームセンターのようなところでバイトをしたことがありました。そこで、新しくスタッフを募集していた時のことです。面接をしたマネジャーがこう話していました。
“I don’t know… he didn’t have a.. can-do attitude, you know?
(どうかなあ。。彼は、なんというかcan-do attitudeが見えなかったんだよ。わかるかい?)
アメリカでは、どこまでもポジティブな態度が求められます。日本では謙遜する態度が求められますが、アメリカで職を求めようと思えば、履歴書でも面接でも(どうかなあ。。彼は、なんというかcan-do attitudeが見えなかったんだよ。わかるかい?)
「私はこんなことができます。」
「私にはこんな経験があるので、このポジションには自信があります」
「どんなことでもやってみせる自負があります」
といった具合です。最初は日本人の癖で、そんなことは言いにくい!と思うかもしれませんが、そんなことではもらえる仕事ももらえません。「私にはこんな経験があるので、このポジションには自信があります」
「どんなことでもやってみせる自負があります」
“attitude”とは「態度」という意味ですが、”can-do attitude”とは「できるという態度」です。例えばその人がやったことがないタスクがある仕事の応募だったとします。
「ええ、それはやったことないなあ、でもやってみせます!できます!」
といった”can-do attitude”を持った人のほうが
「ええ、それはやったことないなあ、できるかどうかわかりません。」
等と言ってしまった人より好まれるということです。
面接でも自信がたとえなかったとしても、自信がある振りをした方が良いです。というより、そうしなければ、評価は高くつきません。日本で通用する謙遜も避けた方が無難です。「英語は日常会話程度。。。」などと言わずに「バイリンガルです!」と言ったほうが好まれる、という具合です。面接でも笑顔で、なるべく明るく受け答えをしていったほうが、仕事をゲットしやすいでしょう。
I am passionate and enthusiastic.
なるべくポジティブな風に、というお話をしましたが、それがこのフレーズにあたります。
What kind of a person are you? Describe who you are.
(あなたはどんな人ですか?自分で自分を描写してください)
等と面接で問われたりすることもあります。そうすれば、とにかくやる気があるところを見せましょう。Passionate (情熱的な)、enthusiastic(熱心な)、という言葉はよくこういう場面で使われるポジティブで前向きな単語なので、覚えておくとよいと思います。ちょっと難しいなと思う人は、少なくとも”I am motivated”(私はやる気がある)くらいは覚えておくと良いでしょう。(あなたはどんな人ですか?自分で自分を描写してください)
“People person”
前項と同じく、自分という人間を描写するときに使われる表現をもう少し紹介します。筆者は長い間知らなかったのですが、「社交的な」というのは一般的に”Social”と言いますよね。これとは別に、「自分は社交的で、人とうまくコミュニケーションでき、人と関わるのが好きだ」という表現があります。“I am a people person”という言い方です。
オフィスで事務的な仕事をしていたことがあります。周りは筆者以外すべてアメリカ人だったのですが、そこで仕事について悩んでいたときに、隣の席のおばさんがこうやって励ましてくれました。
“Oh, you are fine. You are a people person so they will understand.”
(あら、大丈夫よ。あなたはピープルパーソンだから、彼らだってわかってくれるでしょ)
このおばさんが、よくこのピープルパーソンという言い方をしていたので、筆者もここで覚えました。しかし、それから気をつけてよく見ていると、バイトの募集やアメリカ人の日常会話にもこの言葉はよく出てきます。(あら、大丈夫よ。あなたはピープルパーソンだから、彼らだってわかってくれるでしょ)
サービス業ではもちろん必要なスキルですが、オフィスでも人とケンカをしないで仲良くやっていける、というのはアメリカでは重要視されます。おそらく日本では、そんなことは決まりきっているし、そこまで突出したユニークな個性を出してしまうと、「出る杭は打たれる」ではないですが、よくないという風潮があるので、労働者がピープルパーソンであることを謳う会社は少ないのでしょう。
個性の主張が強く、チームワークはあまり得意でないアメリカ人の間でこそ、この表現はよく使われるのかもしれません。
Weakness and Strength
日本でもアメリカでも面接では聞かれることです。自分の「長所と短所」のことですが、これを考えるのはなかなか難しいですね。しかもそれを英語で言う準備をしておかなければなりません。筆者の経験からすると、8-9割の仕事の面接でこれを聞かれました。
ポイントとしては、先に短所を挙げて、それからそれは長所にもなります、と持っていくことです。ハッピーラッキー、前向きが好きなアメリカでは自分のダメなところも(ネガティブ)良いところになる(ポジティブ)という態度を見せたいところです。たとえば、筆者はこういう風に言っていました。
“I sometimes can’t see other things when I get into one thing I am interested in. I get too serious about it. But, this means I am a hard working person so I accomplish my tasks with responsibilities”
「私は、たまに一つのことに熱中すると、他のことが見えなくなります。対象に対してとても真面目になってしまうのです」(短所)
「しかし、これの意味するところは私はとても一生懸命に仕事をするということです。なので、私はタスクはすべて責任を持って成し遂げます」(長所)
少し長いですが、こんな感じです。もちろん、面接で緊張してしまって、長所と短所を逆の順序で言ってしまうようなこともあるでしょう。後味悪く終わってしまうかもしれませんが、大丈夫です。アメリカの面接官は、きっと「でもあなたは~なのね」とポジティブな風にとらえて反復してくれるでしょう。「私は、たまに一つのことに熱中すると、他のことが見えなくなります。対象に対してとても真面目になってしまうのです」(短所)
「しかし、これの意味するところは私はとても一生懸命に仕事をするということです。なので、私はタスクはすべて責任を持って成し遂げます」(長所)
また、これは筆者の個人的な見解ですが、アメリカでは人種によってさまざまなステレオタイプ(合っているか間違っているかは別として、あるグループの人に対しての印象)が未だに渦巻いていますが、これを逆手にとることもできます。
たとえば、「アジア人=真面目で頭が良い」というポジティブなステレオタイプがあります。そこで、筆者のようなアジア人が面接で「一生懸命仕事する」というようなことを言うと、アメリカ人の面接官は「そりゃそうね」と疑問を持たずに飲み込んでくれることが多いです。このようなアメリカの文化を理解して、アジア人としての立場を利用してみるのも、アメリカ在住ならではの経験ではないでしょうか。
I am looking forward to working here with you.
アメリカで仕事の面接をするには、ある程度の会話ができるだけの英語力は必要です。前述したように、自分の性格ややる気を表すためにも、そして現実的な話をするためにもです。面接の中でもうすでに、週に何時間働きたいか、どういう形態が希望なのか、仕事内容についての話も出てくることもあります。
小さな町の職場の面接では、面接官とのおしゃべりに花が咲くことさえあるでしょう。とてもフレンドリーな性格の人が多いのがアメリカですので、知らない人同士でも話が盛りあがることはとてもよくあることなのです。面接の流れとしては、面接官と仲良くなるのは良い傾向です。面接後に採用の電話がくることが期待されるでしょう。
しかし、筆者は一度、アメリカ大手の携帯電話会社の事務の仕事の面接を受けたとき、面接官ととても盛り上がりました。これは仕事ゲットできたなと確信があったのですが、採用の電話がくることはありませんでした。面接の最後に、こういう風に言ってみてはどうでしょう。あなたがそこで働きたいという思いが通じるはずです。
I am looking forward to working here with you.
(あなたとここで一緒に働けることを楽しみにしています)
この構文は中学でも出てきましたよね。これでも採用の電話が来なければ、仕方ありません。縁がなかったのでしょう。ところで、アメリカでは、バイトの履歴書を出しても全く連絡が来なかったり、やっと面接にこぎつけても連絡がうんともすんともなかったりすることがよくあります。日本とは違い、とてもアバウトなところもありますので、あまりやきもきしないで気長に待つことも必要なことがあります。(あなたとここで一緒に働けることを楽しみにしています)
デパートの小売や、特にお店でのバイトに関しては、何度も店に出向いて、店長に話をして、履歴書を渡した後でも何度も「今週は何曜日があいていますから面接してください」というやる気な態度を見せないといけないようです。根気がいりますが、どこの国でも仕事をゲットするのは昨今大変ですね。
バイトの面接に使える英語表現5選 まとめ
さて、どうでしたか。面接で聞かれることは基本的に日本と同じかもしれません。それを英語でやろうと思うとやはり緊張はしますよね。しかし大丈夫です。いくつかのフレーズや答えることを覚えておけば、あとはフレンドリーな面接官がお世話してくれます。
仕事の面接というのは、最後にはその人の人柄を見ていたり、雰囲気を見ていたりすることもあります。英語が少しおかしくたって、うまく答えられなくとも、縁があれば仕事をつかむことができるでしょう。何度か落ちたからといって、がっかりしないでどんどんとチャレンジすることが大切です。アメリカでのバイトの面接も良い経験ですので、楽しんで臨んでください。