定型文とはさようなら!印象的な自己紹介をするための英語表現

[公開日]2015/04/04[更新日]2015/04/17

「はじめまして。私の名前はXXOOです。趣味は読書です。」

自己紹介って本当に難しいですよね。日本語でもうまく自己紹介をしようと思うとプレッシャーがかかります。ビジネスでも私生活でも、自己紹介はどうも苦手、何を言えばいいのかわからないし。と思っている方は多いのではないでしょうか。

英語で個性的な自己紹介

それが英語で、となれば、またどんとハードルが上がります。ネイティブの前でする自己紹介、筆者にも経験(たくさん)あります。最初は本当に嫌で嫌で、憂鬱になっていました。
間違った英語を言わないか、相手が理解をしてくれるのか。そんなことが頭をよぎって、どうしても保守的な自己紹介になってしまいます。

“Hello, everyone. My name is XXOO. My hobby is reading books.”

こんな退屈な自己紹介をしたところで、誰が自分のことを後々覚えてくれているのか。もうこんな定型文的な自己紹介とはおさらばしたい!そんなあなたに今日は印象的な自己紹介ができるコツを紹介します。



My name is …


どの言語でも、文化でも、まずは挨拶から入るのが妥当です。

Hello
Hi

外国人は、ビジネスの場でもフレンドリーでフランクなことが多いですから、「ハーイ」と言ってもまず嫌な顔はされないでしょう。それから、自分の名前を名乗るのが自然な流れです。

My name is XXOO.
(私の名前はXXOOです。)
I’m XXOO.
(私はXXOOです。)

どちらの表現でもかまいませんが、「印象的な自己紹介を」と思っているのなら、ここでは回りの皆が使っていない表現をあえて使いましょう。皆が、”My name is…” と言っているのであれば、あなたは勇気をもって“I’m…”と言ってみましょう。

何をもって自己紹介を印象的、とするかは、ずばり、皆が言ってないことを言っている、ユニーク性ということではないでしょうか。あなたが皆とだいたい同じようなことを言っていては、相手はなかなかあなたのことを覚えてはくれません。

Call me…


自分の名前を言い終わったら、次はぜひこれを言ってみてください。

“Call me XX”
(XXと呼んでください)

日本人の名前に慣れている外国人なら、あなたの名前を覚えることは難しくないかもしれません。しかし、多くの外国人にとって日本人の名前は難しい、覚えにくい、ということも多々ありますので、ニックネームや「こう呼ばれたい」と思っている名前があれば、ぜひ言ってみてください。そうすると次からは名前で呼ばれることもあるでしょう。するとその人との距離はぐっと縮まります。

日本人では少ないですが、筆者がアメリカに住んでいたときは、他のアジアの国から来ていた留学生や移民の人たちは、西洋の名前を持っていました。自国で使っている自分の名前は、アメリカ人にとって発音しにくかったり、長すぎて覚えづらかったりするので、あえて”George” だったり“Tina”などという名前を名乗っていました。

そこまでする必要はないかもしれませんが、もし”Masafumi” “Genzaburo”といった長い名前であれば、

“Call me Masa.”
“Call me Gen.”

と言ってしまえば、ネイティブもきっとほっとすることでしょう。(蛇足ですが、この理由でアメリカには本当にたくさんの「マサ」という日本人男性がいました)

It means …


さて、ニックネームを言い終えたら、次はぜひこう進めてほしいものです。

“And it means XXX”
(そして、その意味はXXXです)

アジア人の名前には、意味がある。というのがアメリカではよく知られています。なので、筆者も名前を名乗ると、「それはどういう意味なの?」とよくネイティブに聞かれました。ひとつひとつの漢字には意味がありますよね。そのコンビネーションで私たちの名前は作られていますので、「名前に意味がある」というのが定説になっているわけです。

アメリカ人の名前はといえば、漢字ではないぶん、名前の種類が少ないというのが筆者の印象です。それに加え、バイブルからの定番の名前が多く、名前自体に意味はないのです。両親が「こうこういう人に育ってほしい」と願って名前をつけるのが日本では普通ですが、アメリカではこれがないというのは何か少し寂しい気もします。
そういった理由で、ネイティブの人たちはきっとあなたの名前の意味に興味を持つはずです。

両親がどういう理由であなたの名前をつけたのか、または使われている漢字の語源なんかを下調べしておいて、自分で印象的だと思う意味やシンボルをここで言えば、相手はきっと覚えてくれるはずです。花子さんなら、こんな漢字です。

“Hana means flower, and Ko means a child. So I am a child in a field of flowers.”
(花は、フラワーという意味で、子はチャイルドという意味です。なので、私は花畑にいる子供なのです)

相手にこういったイメージを与えることで印象づけることもできますね。自分の名前に特別な意味がある、というのはとてもロマンチックにうつるようなので、これを利用しない手はないです。

ちなみに、筆者の名前は平仮名なので、実は特に意味がないのです。しかし、あまりに意味をよく聞かれるので、自分で「もしこの名前が漢字だったら、自分ならこれを選ぶ、そしてその意味はこれだ」という漢字を前提に、意味を教えてあげていました。
印象付けるためにこんな工夫も必要です。

I like to…


自己紹介の定番といえば、趣味でしょうか。
「趣味」という言葉を聞くと、どうしても”Hobby”という単語が出てきてしまいますよね。中学一年のときにならいました。

“My hobby is reading books.”
(私の趣味は読書です)
“My hobby is watching baseball.”
(私の趣味は野球を見ることです)

ある程度ネイティブの人と時間を過ごすと、彼らが”Hobby”という単語をあまり使わないことがわかってくるでしょう。日本人のいう「趣味」とは、自分の自由な時間に、何をするのが好きか、ということですよね。英語でいう”Hobby”とは、本格的な趣味を表すのだそうです。どちらかというと、ほとんどマニアックなほどに好きなことで、そればかりしている、というような本格的な趣味です。

たいていのネイティブは”My hobby is…”という表現よりは”I like to…”と言います。

“I like to read books in my spare time.”
(時間があるときは、本を読むのが好きです)
“I love watching baseball on Sundays.”
(日曜日には野球を見るのが好きです)

こんな感じで言うのはどうでしょうか。一番初めの”Hobby”を使った表現よりは「時間があるとき」「日曜日には」などという情報が追加されて、生き生きとしてきました。

さらに相手を印象付けるためには、冗談を交えたりするのも効きます。
筆者は、アメリカでスピーチの授業をたくさん取りましたが、そこで「ユーモアはスピーチの中でも大切なキーである」ということを学びました。ビジネス等で冗談の一つも言えなければ、プロフェッショナルとは言えないのです。

固い場面ではかちかちに固いことばかりを並べる日本とは風習が違いますが、これが大統領も公のスピーチの中で冗談を端々に入れることの所以でしょう。
冗談を言えれば、相手はきっとあなたのことを覚えてくれています。

“I like to read books in my spare time. Sometimes, I start reading a book in the morning and I have no idea how it happens but, it’s bed time.”
(時間があるときは、本を読むのが好きです。時々、朝本を読み始めたと思ったら、何がどうなるのかわからないのだけど、もう就寝時間ということがあります。)

“I love watching baseball so much on Sundays. I bring my potato chips and beer, sit on my couch. My wife yells at me for living on the couch!”
(日曜日は野球を見るのがだーい好きで、ポテトチップとビールを持ってソファに座ります。ソファにずっと座っているもんだから、嫁に怒られます)

特にすごくおもしろいことを言おうとは思わなくていいのです。こんな感じでいえれば、きっと相手も笑ってくれて、「本の子だ」「野球のやつだ」と覚えてくれるでしょう。

My English is not good, but…


日本人の中では、まだまだ英語の自信がなく、自分の英語力について自己紹介で言いたがる人が多いです。

“My English is very bad, I am sorry”
(私の英語はとてもへたです。ごめんなさい)

アメリカ在住歴の長い筆者なんかから見れば、英語がへたでもうまくても、こんなことを言う必要はあまりないと思うのですが、日本人の謙遜の癖からでしょうか、これを言う人がたくさんいます。結論からいえば、ネイティブが日本人の英語力についてなんて、あまり気にしていないのです。上手か下手か、英語に慣れているかそうではないかというのは、一言二言聞けばわかってしまうものです。
それをわざわざ話題にしてしまうと、戸惑うネイティブも少なくありません。上のように言われ、どういう反応がかえってくるでしょうか。

“Oh, it’s fine. Don’t worry about it.”
(ああ、大丈夫だよ。心配しないで)

と、全く気にしていない感じで流されるか、

“Oh, it’s okay..”
(おお、大丈夫だって。。。)

と、ちょっとぎくしゃくしてしまうか。どちらかではないでしょうか。こういったネガティブな発想で始まり、終わるセリフは、英語にはそぐいません。ネイティブがポジティブ思考に見えるのは、この文化言語背景があるのかもしれません。やはり謙遜やどちらかというと後ろ向きなことを言うのが日本語では自然ですが、それをそのまま英語で言うと、少し違和感があります。
それでも、英語が下手で、相手に気まずかったり悪い思いをさせたら悪いから、これを言いたい、というのであれば、もう少しポジティブな情報をつけたしてみましょう。

“My English is not so good, but I have been studying very hard. Someday, I want to meet the President and have a very deep conversation!”
(私の英語はあまり良くはないけど、がんばって勉強しています。いつか、大統領に会いにいって、ふかーい話をしたいと思っています!)

こんな風におもしろおかしく、前向きに変えてしまえば、相手も

“Alright! Go for it!”
(すごいね!がんばって!)

と声援を送ってくれることでしょう。ここでも、ユーモアを加えることがヒントです。


いかがでしたか。自己紹介、どうしよう。と思っていてもあまり固くならずに英語でもできることがお分かりいただけたのではないでしょうか。皆と一緒のことを言うのはもうやめて、自分なりの「持ちネタ」ではないですが、面白いこと、興味深いことを言う癖をつけるだけで、自己紹介は話すほうも、聞くほうも楽しくなります。

定型文だけを使っていた超初心者のころのメンタリティとはおさらばして、こんな風にもっと自由な発想で、ネイティブのお友達やビジネスパートナーを作っていってください。