英語で雑談できますか?日常英会話の雑談力を磨くフレーズ7選

[公開日]2016/07/12

英語 雑談力 英会話

「このドラマシリーズ、とってもおもしろいですよね!私も全部見ました」

筆者は在米生活を終えて帰国後、少しの間某大手レンタルビデオ店でバイトをした経験があります。レジで仕事をしていると、筆者の大好きなアメリカのドラマシリーズをまとめて借りているお客さんがいました。その人にどうしても声をかけたくて、こんな風に話しかけてしまったのです。

「お客さんにマニュアル以外のことを話してはならない」とはあえて言われていなかったのですが、かといって、周りでこんな風にお客さんに話しかけている同僚というのはいませんでした。日本の店員さんは、こんな風にお客さんに個人的なことをおしゃべりしませんよね。

しかし大好きなドラマシリーズに同じようにハマっているお客さんがいると、話しかけずにはいられなかったのです。きっと、変わった店員だと思ったことでしょう。そのお客さんは、「はあ」という感じで一瞬お辞儀をすると、何も答えてはくれませんでした。とても寂しかったのを覚えています。

日本はアメリカとは違う。そう感じた瞬間でした。日本に戻ってくると逆カルチャーショックはいろいろとありましたが、中でも人間同士のコミュニケーション、日常会話の仕方というものの違いはとても大きく見えました。アメリカ人は、日本人のイメージと同じように「フレンドリー」です。お話ばかりします。

つまり、彼らは日常会話に長けており、知らない人同士でも友達同士でも、雑談力があるのです。日本語でも実は雑談という何気ない会話ができない、という人は多いですよね。日本人の私たちは、彼らに学ぶべきところかもしれません。

今日は、そんな雑談力が一気につく日常英会話のフレーズをご紹介します。

Hi:知らない者同士でも使える魔法の言葉


英語 雑談力“Hi!”まずはなんといっても、日常英会話のフレーズでまず話し始める時というのは、これではないでしょうか。

言わずとしれた「ハロー」より若干くだけた言い方の「ハーイ」。これは誰にでもどんな状況でも使えます。例えば、あなたがカフェに入ったとします。隣に座ってきた人が何か気になって、話しかけてみたい!と思ったらとりあえずアイコンタクトをとります。そしてそれと同時に笑顔で「ハーイ」と言ってみてください。

アメリカ人であればほとんど全員が同じように笑顔で「ハーイ」を返してくれるでしょう。そこからどんな話題に持っていくか、それともそれで終りにしてみるかはあなた次第ですが、まずはコミュニケーションをとるとき、ここから始める魔法の言葉です。

I love your shirt!:褒めること


英語 雑談力 上達法雑談を始めようとする相手が全くの英会話”Stranger”(ストレンジャー:知らない人)である場合、まず話題にできることは限られています。もちろん話題になっているニュースや天気の話題でも良いのですが、アメリカ人同士が話しているのを見ていると、もっと個人的な話題から入っているのに気付くかもしれません。アメリカ人は皆、褒めることが上手です

筆者に言わせれば、日本人は自分のことでも相手のことでも、ネガティブな話題から入ろうとしますが、アメリカ人は真逆でポジティブな話題から入ろうとします
「最近すごく忙しくて体調が悪い」だったり、「最近太っちゃって」などとネガティブな話題を振ると、相手も「私も」などと共感するのがいつものパターンではないでしょうか。日本では少しでもポジティブなことを言うと「自慢」ととられるのが怖かったりして、どうしても「最近ダメだ」という話題に入ってしまいがちです。

知らない相手であれば、「この暑さどうにかならないですかね」などとやはり嫌なことを口にしてしまうような気がします。アメリカ人は知らない相手でもこんな風にまず褒めます。

“I love your shirt! The design is just awesome.”
(あなたのシャツ、すごくいいわね!デザインが素敵よ)

特に筆者が日本で買った服やアクセサリーを見につけていると、褒められることが多かったような気がします。やはりアメリカの物とは少し雰囲気が違うからでしょうか。まず見た目から褒めて、そこから話題を探していきます。

“Thank you. I got this in Japan.”
(ありがとう。これは日本で買ったの)

ここで、ただ「サンキュー」と答えて終り、にはしないことです。日本語でも同じですが、雑談はギブアンドテイクで情報を少しずつ交換しながら会話にしていくものですのです。少しでもいいので情報を相手にあげてください。単語でも構いません。これが英会話上達への道です。すると、雑談上手なアメリカ人はどんどんと聞いてくることでしょう。

“Oh, are you from Japan? I have never been there but I want to someday!”
(まあ。あなたは日本出身なの?私は一度も日本に行ったことないけれど、いつか行ってみたいわ!)

ここまでくれば、この相手とはもうストレンジャーとは言いません。フランクな感じで日常英会話がはじまり、どの方向にも流れるポテンシャルが出てくるでしょう。

That looks yummy:共感力


英語 雑談力 日常英会話さて、カフェで出会った隣の席のアメリカ人が、とてもおいしそうなカフェラテを飲んでいるとしましょう。これも雑談に組み込むことのできる大きな小道具です。

おしゃべりなアメリカ人のことですから、先ほどの日本の話題で、ぺらぺらと喋っているかもしれませんが、タイミングを見計らってこうやって言ってみてください。
“By the way, that looks so yummy! What are you drinking?”
(ところで、それおいしそうね!何を飲んでいるの?)

ここで共感できるということを見せつければ、相手もとても喜ぶことでしょう。急に相手が飲んでいるものを話題にするなんて、失礼じゃないかと思われるかもしれませんが、大丈夫です。アメリカで暮らしていた時はこんなことは日常茶飯事でした。

筆者もこうやって聞かれたことは何度もありますし、相手に聞いたことももちろんあります。きっと相手はこうやって答えてくれることでしょう。
“Oh this is Latte. I love it so much, every time I come here, I just have to get it.”
(これはラテよ。これが大好きだから、ここに来るたびに絶対頼んじゃうの)

ここまで嬉しそうに話す相手に”Oh I see”(そうですか)だけでは終わらせないであげてください。
“Oh that’s my boyfriend’s favorite! He orders it every time too.”
(あ、それは私の彼氏のお気に入りで、彼も毎回頼むの)

ここで恋トークに花が咲くこと間違いなしです。

Hey you!:フレンドリーな挨拶


英語 雑談力 英会話ここまで、知らない人同士の雑談をとりあげてきましたが、友達や知り合いの場合はどうでしょう。一旦知り合って意気投合しても、それからの話題が続かなければこれからの友情を深めていくのは難しいですよね。

筆者なんかは、実はこの段階が一番難しく感じるところです。知らない人にはその場限りの雑談が延々とできるのに、たまに会う知り合い、となると話題が途切れ気味になってきます。
まず、知り合いや顔見知り程度になってくるととてもフレンドリーな挨拶で会話を始めてみてください。

“Hey, you!”
(おおい!)

直訳してしまえば「おい、あなた!」ですが、「おっす!」とか「おお!」とかとてもフランクでフレンドリーな感じの英語フレーズです。きっとアメリカ人の友達がいる方はこうやって呼び止められたり話しかけられたりしたことがあるでしょう。こちらから話しかける時もどんどん使っていきたい表現です。

筆者もアメリカにいる時はこう言われたり、ただ
“Hey!◯◯(名前)”

と言われたりしていました。

How’s it going?:まずはこれ


英語 雑談力 日常英会話「ヘイ」の次に何を言おうかと迷ったら、まずはこれではないでしょうか。
“How’s it going?”

「調子はどう?」「どうよ?」などと訳されるこのフレーズですが、とても使いやすく、よく聞かれるフレーズですのでぜひ覚えてください。お決まりの”How are you?”とほぼ同じように使われます。ただ、こちらのほうがなんとなくもっとフランクで若い人が使う印象かもしれません。

こう聞かれたら、こんな風に返します。
“It’s going well”
(順調だよ)

“Not so bad”
(悪くないよ)

”How are you?”とほぼ同じ、といえども主語が”it”ですから、間違えても”I’m fine”などとは返さないようにしてくださいね。質問と答えがちんぷんかんぷんになってしまいます。また、慣れてくればこれをおもしろい言い方で返すことも可能です。ネイティブでよく聞かれるのは、
“It’s going!”

これの意味するところは、自分のコントロールすることができないところで、”it”、自分の人生そのものが”going”行ってしまっているよ、というようなところでしょうか。なので、「何とかやってるよ」というような意味になります。日本語で説明するのはちょっと難しいですが、英語の感覚が慣れてくればこういうジョークめいたことも日常英会話でサラッと言えるようになります。

Such a beautiful day:お天気の話題


英語 雑談力 英会話 天気知り合い程度の人間関係であれば、もちろんお天気の話題も取り上げたいところ。日本語の雑談でも同じですが、天気は便利ですよね。

冒頭でも紹介しましたが、「暑いね」「寒いね」「風が強くていやだね」などと嫌なところを共感しやすい私たち日本人。外国人から見ればただ「文句を言っている」としか映らないようですので、話題もぜひここは英語化してください。
“Such a beautiful day!”
(とっても美しい日ね)

太陽がきれいに出ていれば”beautiful day”なのです。日本人の感覚からすれば、「ビューティフル」だなんて、よっぽどだと思われるかもしれませんが、アメリカ人は何でも大げさに言うのが好きでもありますし、「ビューティフル」もカジュアルに使います。
“It really is! I love it”
(本当よね!(こんな日は)大好きよ)

などと返してみてください。日本語での天気の話題よりきっとポジティブなエナジーに包まれると思いますよ。

Did you hear (about)…:時事ニュースを話すとき


英語 雑談力 日常英会話 時事雑談の話題になりやすいものとして、天気の次にくるのはニュースでしょうか。世界のニュース、日本のニュース、何でもいいので相手が知っているかもしれない話題を出してみましょう。
“Did you hear about the scandal of Tokyo governor?”
(東京都知事のスキャンダルのこと聞いた?)

そして相手の反応を見ます。
“Yes, I did! It’s awful”
(聞いたわ!最低よね)

などと返してくれれば、その話題をもう少し突っ込んでも良いかもしれません。
“No, I didn’t. What about it?”
(知らないなあ。何があったの?)

と聞いてくれば、もう少し教えてあげましょう。もし興味がなくてもそれを表面に態度に出す人はきっと少ないと思いますので自信をもって、自分で話題を広げてくださいね。また、これは言語に関係なくですが、雑談力のコツとして、日頃からアンテナを立てておくことは非常に重要かと思います。

話す相手によっても、日本人だったり外国人だったりすれば、その人の出身の県の話題や国の話題をニュースなどで聞いたら、それを頭の中のどこかに入れておけばスムーズに会話ができることでしょう。

英語の雑談力まとめ:目につくところから始めて楽しんで


雑談に使えるフレーズとコツを紹介しました。いかがでしたか。

知らない人同士でも友達同士のようにどんどん話すことが多いアメリカ人。そんな状況に慣れている彼らですから、遠慮することなく話しかけてみてください。彼らから学べる雑談力は多いはずです。まずは相手が見につけているものや、食べたり飲んだりしているもの、などからヒントを得て、それを褒めたり質問したりして話始めましょう。

そして、ちょっとした知り合いになってくれば天気やニュースの話題、などを持ってくれば自然と友達へと発展していくでしょう。日本語でも一期一会という言葉があるように、そこで出会う人たちというのは縁があってのこと。このチャンスを逃せばもうめぐってこないかもしれません。これらのフレーズを覚えてぜひ外国人と雑談してみてください。