FX初心者からの質問!50万円でどんな取引しますか?

[公開日]2014/12/12[更新日]2015/04/17

《質問内容 》

投資資金が50万円、追証用資金が10万円あったとします。みなさんだったら、どんなFX取引を行っていこうとお考えになりますか?投資戦略やルールなどについて教えて下さい。FX経験者、バーチャル取引のみの経験者、いずれの方からも以下の点について、ご意見を伺いたいです。

1.どんな通貨を何通貨単位ぐらいずつ取引しますか?
2.どれくらいの期間、ポジションを保有しますか?
3.どれくらいの利益を目標に設定しますか?あるいは目標設定しませんか?
4.レバレッジは何倍程度にしますか?あるいはレバレッジをかけませんか?
5.ロスカットルールは何%ほどの下落で発動させますか?あるいはロスカットルールを設定しませんか?
6.その他、ルールや自戒など

FX初心者の質問

本サイトライターのFX経験者です。実際にはもっと多い金額でトレードしているのですが、ご質問では資金50万円との事ですので、その金額に置き換えて回答してみます。では、上から順にご回答します。

通貨ペア


ユーロ/円あるいは豪ドル/円へ投資しています。
ユーロ/円は、ほぼスキャルピング専用通貨としてトレードしています。ユーロ/円を選んだ理由としては、安定性とボラティリティの高さが両立できる通貨ペアだからです。ボラティリティとは「価格変動幅」などと訳せるでしょう。

ユーロ/円は、1日のうちに2~3円動くこともそれほど珍しいことではありません。その割には、通貨としての安定度は新興国通貨などと違い、高いです。さすが18カ国で使用されているだけのことはあるかと思います。つまり、先が読みやすく、値動きがそれなりにあり、リスクも比較的低い通貨ペアであると考えています。

かつては米ドル/円をメインに取引していましたが、最近はボラティリティの枯渇状態が続いており、再び動意づいたときに上へ行くか下へ行くか読めませんし、いずれにせよ激しく動くことになるので、それを見極めるまではポジションを持つのが怖いのと、スワップポイントの低さが魅力的でないこと、円安で多くの米ドルを買えないことなどが理由でユーロ/ドルへ移りました。

もっとも、ボラティリティが低下していることと、円安がキツイことというのは、ユーロ/円であっても多少は当てはまることなのですが。

一方、豪ドル/円を選んだ理由は、スワップポイントの高さからです。米ドル/円が3~4円、ユーロ/円は7~8円のスワップに対して、豪ドル/円は60~80円程度であり、10~20倍ほども高いのです。

豪ドル/円の方は、比較的中長期運用です。そしてもちろんポジションはロングのみとしています。ショートの場合はスワップポイントを負担する立場になるからです。

取引する通貨単位は、原資が50万円ということなら10000通貨単位ですね。レバレッジは2倍~2.5倍ほどになるのでギリギリの線でしょう。1000通貨単位で取引できる証券会社なら5000通貨単位に抑えたいところです。

忙しい時、ユーロ/円動向が理解出来なくなったときなどに豪ドル/円のウェイトを増やすようにしています。

ポジションを保有する期間


ユーロ/円ならほぼデイトレード、長くても2~3日ほどです。もちろん、ショートなら完全にデイトレードです。豪ドル/円は数週間程度ですが、忙しいときは2~3ヶ月くらい寝かせておくこともあります。これはもちろん、スワップポイントがおいしいからです。

月に4~5%程度利益が出ればよいと思って取引しています。利益の目標は50万円を資金とするなら、月に2~3万円もいけばいい方だと思ってやるということになります。

ですが、厳密にいくら儲けるという目標金額は設定しないようにしています。目標に届かなくなってきた時に強引で無茶な取引を行ってしまうことになってしまうので、投資戦略をきちんと守れなくなってしまうからです。

レバレッジ


ユーロ/円の方は最大10倍程度、豪ドル/円の方は2倍程度にしています。

ユーロ/円はほぼデイトレードなので、下ヒゲを拾って一気にポジションを取って、値が戻ったらすぐに利確してしまうので、多少多めにレバレッジをかけても失敗時の損失が少ないからです。とは言え、MAXの25倍までポジションを取ってしまうと、さらに下落した場合にすぐ強制的にロスカットされてしまうので、それを避けたいために10倍に抑えています。

豪ドル/円の方は、大きなポジションを取ってしまったあとですぐに利確できないことが多いためにレバレッジは抑えています。ポジション保有期間中は、資金がロックされてしまうので、ユーロ/円がチャンスの時に動けなくなってしまうことを避けるため、2倍程度に抑えています。

ユーロ/円の方が美味しいと判断したら、豪ドル/円を損切り、あるいは利確して乗り換えることもあります。

ロスカットルール


ユーロ/円の方は2%を超える含み損が出たらロスカットします。2%の根拠は、翌日すぐに取り戻せる可能性が高いからです。

豪ドル/円の方は10%を超える含み損が出たらロスカットしますが、現実世界で混乱も起きていないにもかかわらず短期間で10%を超えるような事態が起きた場合のみ、10%超えを許容しています。いずれにせよ、証券会社による強制ロスカットの手前には自分でロスカットしています。これは、相場を見ることができないときに急変すると困るからです。

その他の取引ルール


チャートとニュースはとにかくじっくり見るようにします。パソコンを立ち上げてすぐに急落していたからと言ってポジションを取ったりロスカットしたりするようなことはしないで、ちゃんと背後事情を調べてから行動するようにしています。

リーマン・ショックの時に慌てて飛びついて、その後、とんでもない円高になってしまったことからの反省です。このときは、ロスカットルールもしっかり決めていませんでした。

そして、成り行き注文は使いません。「約定力がうんぬん」という証券会社は多いのですが、想定外の金額で約定するのは何も証券会社ばかりが原因ではないからです。IFDなど、指値注文を使えばそうした心配をする可能性はまったくのゼロになります。

そして、「多分」ですが、追証用の資金が必要となったときは、引退するか5年ほど投資から遠ざかります。相場つきが自分に合わなかったか、自分が投資には向いていないことの証明だと思うからです。