英語上達への近道は紙の辞書!すぐにマネできる4つの学習方法
[公開日]2016/06/27
「英語がペラペラですね」「どうやったら英語が上手になりますか」在米生活を終えて日本に帰国すると、最近の英語ブームも手伝ってこんなことを本当によく聞かれます。
筆者の旦那(アメリカ人)が日本語が苦手であるということと、子供たちの母語が英語であるということもあり、我が家の共通語はどうしても英語です。筆者は正真正銘日本人ですが、家族単位でおでかけし、英語で夫や子供とやりとりしていると、私も英語がネイティブの外国人だと思われることが少なくありません。
英語で話かけてくれたりする方もいるので、「実は私は日本人なんです」と言うとみなさん驚かれます。そして冒頭のような質問を投げかけてくるのですが、ここまでくるのにそれは相当な努力がありました。英語がもともと好きではありましたが、何もせずに楽をして英語を習得したのではないのです。とても地味で地道な方法でここまで来ました。
反対にうちの子供たちは生まれた時から父親のネイティブの英語を聞いて育っているわけで、苦労なく英語を習得しています。生粋の日本人の私からすれば本当にうらやましい限りです。英語習得で苦労をしている大多数の日本人のみなさんにぜひおすすめしたい、今日から日本にいてできる英語上達法をお教えします。ネイティブと間違われる日も近いはずです。
目次
辞書フル活用 ~紙の辞書は単語力を磨くには最適~
最近は英語習得メソッドというものは、数限りなくあります。「これをするだけで!」という謳い文句で売られている英語学習教材はたくさんありますが、それらの効果はどのほどでしょうか。急がば回れといいますが、小さな努力を重ねて英語習得を実現した筆者としては、それなりの努力ではやはりそれなりの結果しか生まれないことが多い、と言いたいところです。
ダイエットでもスポーツでも料理、何事でもそうですが、少しずつできることを重ねて、手間暇をかけていく方が絶対に長い目でみれば、力になるのではないでしょうか。
地味だけど誰にもすぐ始められる上達法とは、ずばり辞書の活用です。
さっそく辞書で気になる単語を引いてみる
学生時代に英語を諦めてしまった方でも、きっと本棚の隅にまだありますよね。英和辞典と和英辞典です。これを活用しない手はありません。さまざまな英語学習法の華やかさに比べて、辞書をひくなんて、地味で面白くないというイメージかもしれませんが、結構おもしろいのです。そして辞書の身近な存在、その手軽さが魅力です。
英語自体が分からないのに、辞書でまず何をひけば良いのか。分からないとおっしゃるビギナーの方もいるかもしれません。日常生活の中で、英語はあふれています。和製英語も交えて、カタカナの言葉も入れれば、日々目にするもの、耳にするもの、全て英和辞典でひいてみれば良い!
何気なく使っている言葉でもここまで想像を膨らませることがでいます。しかし、ここで止まってはいけません。”Application”とは一体何のことなのか、知っている日本人は一体どのくらいいるでしょう。これをあえて辞書でひいてみてください。
Application
1. 申し込みをすること、申し込み、申請、要請
2. 応用すること、利用することアプリケーション(事務処理用のソフトウェア)
3. 効用、効果、妥当性・・・
4. 塗ること、塗布
5. 打ち込むこと、熱心さ、勤勉
出典:フレッシュジーニアス英和辞典
Application
1. A formal, usually written, request for a job, place at a college etc.
2. A piece of SOFTWARE
3. The use of a machine, idea etc. for a practical purpose
4. The act of putting something like paint, medicine etc. on to a surface
出典:Longman Dictionary of American English
意味が分からないからひいたこのワードを、英英辞典で調べるとその定義の中に出てくるワードで何個も意味が分からないのがたくさんある、ということが出てくるでしょう。
例えば、上記の“Application”の意味の中では、”request””practical” “surface”なんていう単語が分からない!となるかもしれません。
最初のうちこそ語彙があまりないので、このようなケースが多く出てきてイライラしてくるかもしれません。しかしそんなワードをいちいち調べたり、あるいは流してみたりするうちに、英語自体に慣れてきます。分からない単語があっても、前後の流れでなんとなく理解できるようになるのです。
紙の辞書は単語力を磨くには最適
英和辞典でも英英辞典でも、インターネットでなくぜひ紙の辞書で引いてもらいたいものです。というのも、例えば上の“Application”という単語を引いただけでも、そのページには”Apply” “Applause” “Appearance”など他の単語がたくさん載っています。最初は“Application”という単語の意味を知るために開いたページでも、また違う単語で意味が知らないものが載っていたら、読んでみるのも良いでしょう。この「調べたもの以外の情報」のランダムさが、ネットの世界には欠けるところです。辞書によってはコラムや、英語のこぼれ話みたいなものも載っているので、実は辞書というのは読書をするように活用することもできます。
辞書をひくことが癖になれば、語彙は格段に増えます。ここまで辞書がフル活用できれば、英語学習者としてはかなり上級者です。
趣味フル活用~好きなものをうまく活用すると上達スピードが早い~
効果的な外国語習得に関して共通するのは、「その言語以外に自分が好きなことを活用する」ということです。筆者も今までたくさんの英語を学習する日本人と出会ってきましたが、上達のペースが早いのは、趣味から英語を広げていた方たちでした。
例えば、スノボが好きな人。海外のスノボのDVDなどを見て理解したい、そしてそれで得た知識を他のスノボが好きな外国人とシェアしたい。これだけの思いで、必死になって英語で伝えようとしていた日本人を見たことがあります。その熱意は強く、やはりその人は外国人とスノボを通じて友達になるのも早いし、英語を学ぶ速度は驚くほど速かったです。
料理、読書、科学、歴史、絵画、ゴルフ、サッカー、何でも良いのです。自分が好きなことを英語と関連づけるのです。
リアルな外国文化を学べる映画は英語上達に役立つ
英語を学習している人たちの中で特に多いのが、映画好きです。映画の本場ハリウッドがアメリカであることからしても、英語と映画は切っても切れない仲です。そんな筆者ももちろん映画が大好きで、映画をしょっちゅう見ては英語を勉強しました。やっている方も多いと思いますが、まずは字幕を英語にして視聴することです。耳から聞く英語が字幕として目に入ってくると、聞き取りやすくなります。
日本で生活していては分かりにくいですが、映画を見ていればネイティブの会話が日常の一コマでどうやって流れるものなのか、というのがよく分かるようになります。これはとても参考になります。
また、日頃覚えようとしていたり、ちらりと前に辞書で見たような単語がセリフの中に出てくれば、「本当に使われるのか」と小さな感動すら覚えます。そして、映画の中でも好きな俳優や女優がいれば、ますます上達のチャンスです。彼らの言っていることが英語そのままで理解できるというのはファンとしてはやはりうれしいですよね。
そして映画の中には、外国の文化そのままの価値観や概念が出てきますので外国文化の背景というのを知ることができます。文化の理解というのは、深いところからその言語を分かる、といううえでもとても重要なので、最初は遠回りをしているように見えても、言語の本当の理解に繋がっていきます。
ネットフル活用~SNSを使うだけで英語上達~
さて、先ほど好きな俳優や女優がいればなお良い、というお話をしました。今の時代、何でもスマホでさっと調べられますので、きっと気になる俳優、歌手、などが出てくれば、誰でもネットで調べる癖がついていると思うのです。
これも英語が伸びる大チャンスです。気になる人がいたり、事柄があったなら、これをぜひ日本語ではなく英語でサーチしてください。多くのハリウッド俳優や歌手は世界中で有名ですから、きっと彼らのオフィシャルサイトやファンサイトは日本語で調べてもヒットすることでしょう。しかし、アメリカやイギリス発のオリジナルのサイトをぜひ見て欲しいのです。
最近は、ツイッターやインスタグラムをやっている有名人も多いので、彼らのアカウントをフォローして近況を知ることだって可能です。
好きなことを知るためなら、少し苦手な英語でも、一生懸命知ろうとするものです。そして他のファンたちと繋がったり、少しでも知識を得ようとします。この必死さが英語の理解へとつながります。どうせ調べるのなら、日本語ではなく英語で調べるだけで、学習できるチャンスを1つ得ることになります。
外国人の友達づくりは実践的で英語上達への近道
一人で地道にコツコツと英語力を伸ばせる方法をご紹介してきましたが、誰かとやりとりしながら学びたい時ももちろんありますよね。そんな時に効果的なのは外国人の友達の存在です。
英語がネイティブの人だから、というだけではお友達にはなれません。やはりここでも趣味や自分の好きなもの、という共通点があればお友達になりやすいでしょう。外国人と知り合うことが難しいと思われるかもしれませんが、一旦外国人の知り合いができれば、そこから多くの外国人と知り合うことは少なくありません。
日本語が分からない外国人の存在があれば、「伝えたい」「英語で伝えなければ」という緊張感から、英語学習にも力が入ります。同じ共通の趣味があればなおさらで、ぜひ雑誌で読んだこのことを話したい、と思えば例え片言の英語でも何とかしゃべれるはずです。
また、外国人の友達の存在というのは、離れている時でも有効です。
「彼にこれを教えてあげるには、どういう風に言えばいいのかな」「彼女に今度会う時にこのことを言ってあげたいけど、これは英語でどういうのだろう」と自然と考えるようになります。すると、頭の中で勝手に英文を組み立てる練習をしていたり、和英辞典を引いたりすることが自然と習慣づいてきます。
外国人の友達がいなければ、一人でいる時にここまで考えたりはしないでしょう。しかし、やはりここが生きたコミュニケーションの強みで「伝えたい」「シェアしたい」という思いだけで人はここまで動かされるのです。
まとめ 地道な努力が英語上達への近道
すぐにマネできる英語上達法を今回はご紹介してきました。いかがでしたか。
英語学習の楽しみというのは、英語のお勉強ととらえると難しいところがあるかもしれません。しかし自分の好きなことと関連付けながら地道に広げていくと、学ぶチャンスというのは毎日の暮らしのなかでたくさんあることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
ネイティブのようにきれいな発音で、すらすら流暢な英語を話すことは、すぐには難しいかもしれませんが、こんな努力で報われることは確かです。それなら今日からでも始めてみてはいかがでしょう。
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