プレゼンテーションでデキると思わせる英語表現9選

[公開日]2015/04/19[更新日]2016/09/28

少し前までは「プレゼン」などというと、ごく一部のビジネスに携わる人々がしていたような印象ですが、最近は日本でも学校や職場で、プレゼンテーションを英語でするという機会が増えてきました。人前で話すのは苦手という人が多いとは思いますが、これからの時代「グローバル社会」では必須のスキルなのではないでしょうか。

英語でプレゼンテーション

日本人にとってあまり馴染みのないプレゼン。しかし、外国では小学生のころから普通に皆プレゼンを経験してきているのです。筆者が在米していた頃も大学のクラスでプレゼンをする機会がたくさんありました。専攻がコミュニケーション学だったこともあり、人前で話すスキル、「パブリックスピーキング」の能力は無くてはならないものでした。

もちろん日本で育った筆者ですから、最初はしり込みをしました。英語でプレゼンをするということももちろん緊張しますが、プレゼン自体が、あまりよく分からないわけです。しかし、回りを見てもクラスメイトのアメリカ人は全くこれといって緊張する様子もなく「またか」といった具合でした。

これからの若い世代の人々にとって、英語のスキルがマストであるならば、それと同時にプレゼンができる能力もマストであるのではないでしょうか。
今日は、そんなプレゼンテーションでデキると思わせる英語表現をご紹介します。


Thank you for coming today


ひとくちに「プレゼン」といっても様々なシチュエーションや議題があり、職場や学校といった違いがあるでしょう。しかし、英語でのプレゼンでは大体の流れは決まっており、日本語でのプレゼンと大変似通ったところもあれば、少し違っているところもあります。

どちらの言語でも、共通するのはまず挨拶から入るところではないでしょうか。
無難に、オーソドックスなきちんとした英語で挨拶をしてみましょう。

Thank you for coming today.
(今日は来てくれてありがとうございます)

これに慣れてきた方は、”Everyone” “all”などといった言葉をつけ足すと、もっと流暢に聞こえます。

Thank you everyone for coming today.
(みなさん、今日は来てくれてありがとうございます)

Thank you all for coming today.
(みなさん(すべての方)、今日は来てくれてありがとうございます)

公の場でしゃべる場合、”Ladies and gentlemen”という言い方がつい思い浮かびますが、これはどうでしょうか。なかなか気取った言い方ですので、筆者個人的にはあまり聞きませんでしたが、お茶目な一面を見せたいときはそんな言い方をするのも良いでしょう。

Ladies and gentlemen, thank you so much for coming today.
(レディースアンドジェントルマン。今日は来てくれてどうもありがとうございます)

最初の一言をきれいな英語で話すことによって、きっと皆あなたのプレゼンを聞こうという気持ちになってくれるはずです。

I would like to talk about...


軽い挨拶が終われば、次はプレゼンで何について話すのかを紹介します。

日本語のプレゼンでは、結論や、結局言いたいことは何なのかを結末に持ってくる場合もありますが、英語や欧米文化では結論を先に言わなければ「回りくどい」「言いたいことが分からない」などと批評されることもありますのでこれを覚えておくのは大切です。これはスピーチだけに留まらず、論文などライティングにも共通することです。

I would like to talk about the problems of learning English in Japan.
(日本で英語を習う問題点についてお話します。)

“Would like to”は「~したい」という中学校で教わる英語ですが、ここで立派に使えます。
こんなオーソドックスな言い方に慣れてくれば、いろんなバージョンで言うこともできます。

Let me talk about XXX.
(XXXについてお話させてください)

これらの文のはじめに、こんなフレーズを入れることもできます。

Let me get started.
(では始めさせてください)

話したい議題やポイントを最初に明確にするのが大事だとお伝えしましたが、ここで話す項目を紹介することもできます。

I will talk about 3 problems of learning English in Japan. First of all, you have a few chances to meet foreigners to talk in English with. Second, everyone around you talks in Japanese. Third, it is expensive to take classes to learn English.
(日本で英語を習うことの3つの問題についてお話します。まず第一に、英語で話せる外国人と出会うチャンスが少ないこと。第二に、周りの人は皆日本語を話しているということ。第三に、英語のレッスンを受講するのは費用が高いということです)

これから何を話すのかというのをなんとなくでも順序立ててオーディエンスの頭に入れておけば、聞いている方も頭の整理がしやすいことでしょう。

As you know...


さて次は、プレゼンの中で即座に気軽に使えるフレーズの紹介です。

プレゼンで使う英語や表現というのはだいたい決まってくることがあります。しかし、何度も同じフレーズを使っているのでは聞く方も飽きてきてしまいますよね。なるべくバラエティがあるほうが賢明です。

As you know…
(ご存知のとおり~)

何かを言う前にこんなフレーズをつけたしてみるのはどうでしょうか。これなら長くないですし、すぐに使えそうですよね。こんな小さな表現でも、あれば「デキる」と思われるのではないでしょうか。

Please take a look at this chart


ではプレゼンの中で表やグラフを見せたい時にはどう言えばよいでしょうか。

Please take a look at this chart (graph).
(この表(グラフ)を見てください)

こんな簡単な表現が、人前でいる緊張で分からなくなったりしますよね。”This… look…”などと行き詰ってしまう前に、便利な表現を覚えてください。

“Take a look at XXX”で、「XXXを見てください」という表現になります。プレゼンの中だけでなく、日常でも使える表現です。

According to...


データ等を使用するときは、その出処のソースも紹介したいところです。データの信ぴょう性は問われますので、プレゼンの中でも質問される前に言ってしまいましょう。

According to the survey conducted in 2001…
(2001年に行われた調査によると、、、)

という具合で、すぐに使えます。プレゼンやライティングではこの表現は大変重要になってきますのでぜひ覚えておいてください。海外の人たちはデータのねつ造等について非常に厳しい目を持っています。

In comparison...


何かを比較するときはどうでしょうか。

“Compare”という動詞は「比べる」という意味ですが、それを用いた便利な表現があります。

Many Japanese students are not good at speaking in English. In comparison, European students are good at speaking in English.
(多くの日本の学生は英語で話すことが得意ではありません。それと比べて、ヨーロッパの学生は、英語で話すことが得意です)

Aという事実があり、それと比べてBという事実がある。というようなことを言いたい時に使える表現です。何かを発表するときには特に使えるようになる表現だと思いますので覚えておいてください。

In conclusion...


プレゼンの自分の議題について話し、ポイントや解決法などを発表した後、最後にどうやって締めくくればよいのかは迷うところです。まずはこういうのはどうでしょう。

In conclusion, there are many problems of learning English in Japan. However, it is not impossible. Depending on the person’s effort, it can be done.
(結論として、日本国内で英語を習うことにはたくさんの問題がありますが、それは不可能ではないということです。その人の努力によって、(英語習得は)できうることなのです)

“In conclusion,”で「結論として」「最後に」という意味があります。自分の言いたいことを言い終り、最後にまとめる時に最適な表現です。

ところで、日本語で「以上です」というのが多いためか、英語でもそんな直接的な表現をプレゼンの最後に言いたくなるかもしれません。ところが、英語ではそのような表現はあまりしません。「以上です」というのをあえて英語にしてしまうと、”That’s it” “That’s all”ということになりますが、これは少しぶっきらぼうで、あまりプロフェッショナルな印象はしません。

日常会話では使う表現ですが、これまで論理的にスマートに話してきたプレゼンの最後にはとてもふさわしくない表現ですので、あえて言わなくても良いでしょう。

最後に自分の言いたいことをまとめて、質問の時間に行くのが普通の流れです。

Are there any questions?


プレゼンテーションの最後には、どんな質問をされるのかと思うとドキドキしますが、質問を受けないわけにもいきません。

“Are there any questions?”
(質問はありますか?)

これが一番妥当な言い方ではないでしょうか。”Questions?”だけでも通じますが、ここはきちんとした文で問うことによって、「こいつデキるな」と思わせることができます。

Thank you for listening.


質問の時間が終われば、今度は聞いてくれた人たちにお礼を言って、プレゼンを終えます。

Thank you for listening.
(聞いてくれてありがとうございました)

最初に挨拶から入り、最後にお礼で終わるというのはどの言語でも同じですね。やっとほっとできます。お疲れ様でした。

プレゼンテーションでデキると思わせる英語表現 まとめ


さて、いかがでしたか。
何となく言い方はわかっていても、自信を持って言えなかったりしたことが誰にもあったのではないでしょうか。人前でお話をするのは緊張しますが、ポイントを押さえていれば大丈夫です。

ここで紹介した表現は、複雑な表現ではありませんが、それらがあるのとないのでは、プレゼン全体の印象が大きく変わってきます。プレゼンに慣れているというスマートさと英語に流暢であるというところを見せたければ、ぜひ覚えてください。
回数を重ねるごとにうまくなってくるのがプレゼンテーションですので、常に前回よりは今回、今回よりは次回、うまくなると信じてがんばってみてください。