2017年口コミ分析!楽天モバイルの遅い評判はアテにならない理由
[公開日]2017/06/30格安SIMの中でも人気を集める一方で、楽天モバイルには「通信速度が遅い」「サポートが薄い」といったようなネガティブな口コミがネット上で多く見受けられます。
そこで今回は、2017年5月~6月の楽天モバイルに関する口コミを調査し、内容を確認しました。
楽天モバイルが本当に使いやすい格安SIMと言えるかどうか、口コミや他社との比較することによって検証していきます。
目次
楽天モバイルは本当に遅い?速度の口コミの真相とは
楽天モバイルは通信速度について、
・下り(ダウンロード)が最速で262.5Mbps
・上り(アップロード)が最速で50Mbps
と公式サイト上で通信速度の数値を公表しています。
この速度が実際に使えるのであれば、ネットは快適に通信できるはずです。
それにもかかわらず、「ネットが遅い」という口コミが目立つのは、なぜでしょうか。
この悪い口コミが発生している理由を検証していきます。
SIM種別にかかわらず最大通信速度はLTEエリアで受信最大262.5Mbps/送信最大50Mbps、FOMAハイスピードエリアでは最大14Mbps、その他のエリアでは最大384kbpsとなります。
出典:楽天モバイル:注意事項
楽天モバイルが遅いと言われる理由は格安SIMの仕組みにあり
楽天モバイルに関する口コミや評判を検索すると、「料金が安い」「大手キャリアと変わらずに使える」
というポジティブな意見が多くある一方で、
「ネットの速度が遅い」「ネットが遅くてゲームアプリが起動できない」
といった悪い口コミを目にします。
口コミはユーザーの属性によって異なる結果に
SNSメインのライトユーザーから良い口コミが多く、通信を頻繁に行うソーシャルゲームをプレイしているヘビーユーザーからは悪い口コミが多いという傾向がありました。ネットで大きなデータをやりとりすることが多いユーザーほど、ネットの速度に対して敏感であることが口コミの差になったと言えるでしょう。
ただ、この通信速度の口コミで評価が割れているのは、楽天モバイル以前に格安SIM(MVNO)の仕組みそのものにも原因があります。
格安SIM(MVNO)の通信速度が遅くなる理由
格安SIMの多くの事業者は、DoCoMoなどの通信回線を借りてサービスを提供しています。そのため、一見するとドコモと同じレベルのサービスを格安な料金で利用できるという風に感じますが、実際は「同じ」とは言い切れません。
格安SIMではドコモの回線の一部を借りてサービスを提供している兼ね合いで、利用者が多い時間帯には回線が混雑の影響を受けやすいのです。
普段はネットのスピードが気にならなくても、、朝夕の通勤ラッシュや正午の時間帯と夜間は格安SIMの通信が遅くなりがちで、事業者によっては動画の再生が難しくなるなどの影響も出ています。
ただ、楽天モバイルでも混雑の影響は受けますが、動画を再生できなくて困るほど遅くなるということは口コミはあまり見受けられませんでした。
楽天モバイルの速度が速くなったという口コミの根拠
楽天モバイルが遅いという口コミもある一方で、「以前に比べると通信速度が速くなった」という口コミも見受けられます。ネットの速度が速くなったという口コミがあるのは、以下の二つの要因が考えられます。
・3日間の通信速度制限を撤廃
・定期的に速度改善の対策を行っている
・定期的に速度改善の対策を行っている
3日間の通信速度制限を撤廃した効果
楽天モバイルでは2017年3月1日以前は、プランのデータ容量に応じて三日間の通信量の制限を規定していました。この規定量に達した場合、
「高速通信が制限され、一時的に最速200Kbpsという大手キャリアの速度制限と同じくらいの遅さになる」
という厳しい内容の通信量のルールでした。
しかし、この評判の悪かった制限は2017年の3月に撤廃され、今では月のデータ量に達しない限り通信速度を制限されないという三大キャリアと同等のサービス内容に改善しました。
三日間の速度制限が撤廃されたことにより、以前は通信制限の影響を受けていたユーザーが通信制限に該当しなくなったため、「速度が速くなった」という口コミを発信するというケースが生じたと考えられます。
定期的に速度が改善されている
楽天モバイルのSNS公式アカウントは、「速度が遅い」などのネガティブな口コミを投稿しているユーザーに直接メッセージを送るケースが目立ちます。ネットの評判や口コミを早めに把握し、利用者の不満に対処しようという楽天モバイルの姿勢が見受けられます。
楽天モバイルは知名度の高さゆえに、ユーザー数の変動も大きく、以前は通信が混雑し「遅い」という口コミが多いという傾向がありました。
しかし、最近は「遅い」という口コミが少なくなるだけではなく、日経トレンディなど各メディアが行っている格安SIMの通信速度調査でも楽天モバイルは上位にランクインするようになっています。
これは楽天モバイルが悪い口コミをいち早く把握し、ユーザーの不満を改善しようとしているからだと考えられます。
ヘビーユーザーでなければ問題ない速度
速度に関しての口コミを総括すると、「楽天モバイルは速いとは言えないが、遅くて困るということはない」
という内容になるでしょう。
回線の速さがゲームの勝ち負けに関わることでない限り、問題のないネットの速度です。
次の項目では、楽天モバイルの速度以外の評判にも注目し解説していきます。
楽天モバイルの速度以外の評判は高評価
楽天モバイルをはじめとする格安SIMで、速度以外に気になるものと言えば主に以下の三点です。
・料金
・使い勝手
・サポート体制
・使い勝手
・サポート体制
それぞれの口コミの傾向を分析しつつ、内容を検証していきます。
ポイント1:料金の安さの満足度は高い
良い口コミの傾向
今回の楽天モバイルの口コミ調査で通信速度と同じくらい多かった口コミが、楽天モバイルの月額料金の安さ。
大手キャリアであれば月額8,000円前後だった契約内容が、楽天モバイルであれば半額以下で利用できるとあって「料金の安さ」を評価する声が目立ちました。
なかには、「大手キャリアの料金しか知らなくて損をしていた」とショックを受けるユーザーもいたほどです。
また、「楽天」モバイルというだけあって、楽天カードの利用者にとっては「月額料金の支払いでポイントが貯まる」というメリットがあります。
ポイントは貯まるだけではなく、「毎月の携帯電話料金の支払いに楽天スーパーポイントを利用」することも可能です。
悪い口コミの傾向
料金の安さを評価する口コミが多いものの、一部では「料金が安いのは良いが、いつか急に値上がりしそうで不安」という声もありました。
確かに値上がりする可能性はゼロとは言えませんが、不安になってしまうほど安いという評価とも受け取れます。
「楽天スーパーポイント支払い」を利用すれば、貯まったポイントを自動で楽天モバイル料金支払いに充当可能です。
貯まったポイントの使いみちを考えながら、楽天市場を見て回るのは楽しいですよね。
便利な機能ではありますが、「貯まったポイントを何に利用するか」考えることが好きなユーザーほど、この便利な機能は切ないかもしれません。
ポイント2:使い勝手は問題なし
良い口コミの傾向
楽天モバイルでは専用のアプリを提供しています。
そのアプリ内で「低速」「高速」の通信速度の切り替えが可能で、低速を選択している際の通信はデータ量のカウント対象にはなりません。
また、速度が遅くても、ライトユーザーであれば気になるような遅さではないという意見も見られました。
悪い口コミの傾向
格安SIMでは通信速度の波がありますが、その影響を受けやすいオンラインゲームを楽しむ人にとっては不満が残るような状況です。
また、LINEの年齢認証を行うことができないため、ID検索を利用し慣れている人にとっては不便に感じるとの口コミもありました。
ポイント3:サポート体制
良い口コミの傾向
楽天モバイルでは公式サイトで「チャットによる問い合わせ」が可能です。
このチャットは筆者も利用したことがありますが、いつ問い合わせても回答がわかりやすく返信もスムーズなため、口コミ通りの印象を受けます。
悪い口コミの傾向
サポートの公式ダイヤルは、いつも混み合っているという指摘が多くありました。
チャットで対応できる内容はチャットで、電話をする際は時間の余裕のあるときに連絡するのが無難でしょう。
楽天モバイルと比較されるのはLINEモバイル
LINEモバイルが楽天モバイルと比較されているケースが多いですが、これには二社が共通した特徴を持っているからです。
楽天モバイルとLINEモバイルの5つの共通点
楽天モバイルとLINEモバイルの共通点ですが、主なものを五つあげると下記の通りです。・ドコモの回線を利用している
・通話かけ放題がある
・テザリング可能
・持ち込み含めて端末保証あり
・クレジットカードを使わずに利用可能
・通話かけ放題がある
・テザリング可能
・持ち込み含めて端末保証あり
・クレジットカードを使わずに利用可能
ドコモの回線を利用している
楽天モバイル・LINEモバイルともにドコモの通信回線を提供しています。そのため、ドコモのAndroidスマホやiPhoneであればSIMロック解除をすることなく、そのままで利用できます。
通話かけ放題オプションがある
二社ともに「通話かけ放題」のオプションがあります。楽天モバイルであれば「楽天でんわ」
LINEモバイルであれば「いつでも電話」
といったようにアプリ経由での発信が必要になりますが、アプリの使い方は通常の電話と同じです。
なお、それぞれのアプリ経由での発信であればオプション契約なしで「通話料が半額(30秒/10円)」で電話できます。
テザリング可能
公式サイトで確認しておく必要がありますが、多くの機種でテザリングが可能です。なお、テザリングをするにあたっての追加費用は発生しません。
持ち込み含めて端末保証あり
格安SIMの弱点と言われがちな「故障した時の端末保証」ですが、両社ともに自社の端末だけでなく、他社から持ち込まれた端末であっても保証の対象です。クレジットカードを使わずに利用可能
二社ともに、クレジットカードを利用することなく契約できるという特徴があります。クレジットカードを使わない各社の支払い方法は以下の通りです。
楽天モバイル:デビットカード、口座振替
LINE MOBILE:LINE PAY,LINE PAYカード
LINE MOBILE:LINE PAY,LINE PAYカード
※「LINE PAY,LINE PAYカード」はプリペイド式の電子マネーです。
楽天モバイルは万能型:LINEモバイルは特化型
しかし、楽天モバイルとLINEモバイルには明確な違いがあり、ユーザーによってどちらの会社を選ぶべきか異なります。
「スマホの使い方が電話やネット、SNSと多岐にわたる」場合は楽天モバイル、「インスタやツイッター、ラインなどのSNSメイン」ならLINEモバイルという選び方が基本です。
オールラウンダーなら楽天、特化型ならLINEモバイル
楽天モバイルとLINEモバイルの比較表
楽天モバイル | LINEモバイル | |
---|---|---|
最安料金(通話SIM) | 1,250円 | 1,200円 |
最安プラン内容 (通話SIM) | 最速200kbps 通信使い放題 | LINEフリー 1GB |
カウントフリー | なし | SNS・音楽 |
データプラン容量 | 3.1~30GB | 1~10GB |
電話かけ放題分数 | a)5分 b)無制限 | 10分 |
電話かけ放題料金 | a)850円 b)2,380円 | 880円 |
取り扱い端末種類 | 20種以上 | 7種 |
楽天モバイルはバランス型の料金プラン
楽天モバイルでは、低速の使い放題から30GBまで幅広くプランを用意しています。そして取り扱い機種・端末も多く、端末のセット購入もしやすいです。
スマホ本体のセールは定期的に行われていますので、セット購入を検討している方はキャンペーンやセールを利用してスタートしましょう。
通話は無制限プランであれば割安感あり
楽天モバイルは「850円で5分電話かけ放題」を早めに展開してきました。しかし、後発のLINEモバイルが2017年に「880円で10分電話かけ放題」を提供し初めてからは、5分かけ放題の魅力が薄くなってしまっています。
電話かけ放題のために楽天モバイルを利用したいという方は、
・長電話が多いなら無制限かけ放題
・短時間で十分ならLINEモバイルの10分かけ放題
・短時間で十分ならLINEモバイルの10分かけ放題
という風にプランを選択した方が、満足度が高いでしょう。
楽天モバイル公式サイト
LINEモバイルはSNS特化型の料金プラン
ラインモバイルはサービス開始当初から通信速度が速く、快適に利用できます。
SNSに特化した料金プランを提供していますので、スマホの利用がSNSメインということであればメリットが大きいでしょう。
LINEモバイルの契約プランの特徴を9ポイントに分けて紹介します。
カウントフリーを採用した料金プランカウントフリー機能は、対象SNSの通信が無料で利用できます。
なお、SNS専用アプリだけでなく、WebブラウザでのSNS利用も無料対象です。
例えば、Safariでtwitterやfacebookを閲覧しても通信量にカウントされないのです。
LINEモバイル:無料対象SNS一覧
SNS名 無料対象機能 LINE 音声通話、トーク、画像、動画の送受信、タイムライン タイムライン、画像付きツイート、ツイート、ダイレクトメッセージ タイムライン、画像・動画投稿、コメント、お知らせ表示 タイムライン、画像・動画投稿、アクティビティ、ダイレクトメッセージ
※対象となるSNSは契約プランにより異なります。
速度制限中でもSNSは快適通信制限に引っ掛かってしまった場合も、無料対象のSNSは高速通信で使うことができます。
SNSを頻繁に使う人は特に、ラインモバイルであれば通信料の節約が可能です。
LINEモバイルの3つのプラン内容・料金LINEモバイルで提供されるサービスは、
「LINEフリープラン」
「コミュニケーションフリープラン」
「MUSIC+プラン」
の主に3種類。
各サービスごとに細かく違うものの、大きな特徴としては「カウントフリー」が採用されているということです。
料金プラン 月コスト 特徴 LINEフリープラン 500円〜 LINEアプリが通信量ノーカウント コミュニケーションプラン 1,110円〜 LINE、Twitter、Facebook、Instagramが通信量ノーカウント MUSIC+プラン 1,810円〜 主要SNSに加え、LINEMUSICのデータ消費がカウントされない
該当のSNS・サービスの通信量がカウントされない各プランに対して、上記で紹介しているSNSなどを利用した際、データ量がカウントされないというものです。
通信制限下でも該当のSNS・サービスなら影響なしLINEモバイルでは、各プランに対応するSNSなどであれば、たとえ速度制限下であってもストレスなく楽しむことができます。
契約中のデータ量を超えた場合のみ通信制限LINEモバイルの各プランで通信速度制限となる条件は、「契約中のデータ量を超えた場合」のみ。
格安SIMにありがちな、3日間でデータを使いすぎて通信速度制限になるということはありません。
余ったデータ量は繰越し可能ラインモバイルは契約しているデータ容量の残りを、LINEアプリ内で確認することができます。
また、余ったデータ量は翌月に繰り越しができるだけでなく、500MB単位でLINEモバイルを契約している「LINEの友達」に贈ることができます。
LINEミュージックもカウントフリーの「MUSIC+プラン」「MUSIC+プラン」は、上記の主要SNSに加えて、「LINE MUSIC」の利用で発生するデータ量もカウントフリーとなるプランです。
LINEMUSICとは、音楽の視聴を始め歌詞の閲覧や音源の保存、およそ150万曲ある楽曲の検索ができるサービスです。
ちなみに、音楽の視聴には、1曲およそ8Mbpsのデータ量が必要。一見少なく見えるかもしれませんが、毎日十数曲と聞いていると簡単に数GBになります。
がっつり音楽を楽しみたいという方には、「MUSIC+プラン」がオススメです。
いつでも電話アプリで30秒/10円「いつでも電話」アプリをインストールした上で、このアプリから電話を発信すると通話料金が半額になります。
通常であれば30秒/20円の通話料金が、アプリでの電話発信で30秒/10円で電話できるのです。
申し込み不要で音声SIMなら利用可能音声SIMを利用しているのであれば、「いつでも電話」アプリをダウンロードしインストールするだけで利用できます。
10分かけ放題オプションが880円「いつでも電話」アプリを利用した電話の発信が、最初の10分間無料になるオプションが月額880円で利用可能です。
なお、10分以上の料金加算は30秒/10円です。
サポート体制が格安SIMの中でも充実ラインモバイルでは、メールや電話受付、そして「LINE」でのサポート形式をメインにしています。
ラインモバイルの公式アカウントが設けられており、ラインのトーク上でもサポートを受けることが可能です。
電車での移動中などの隙間時間を利用して、サポートを受けることも可能です。
持込端末保証のオプションありラインモバイルでは、LINEモバイルで購入した端末だけでなく、持ち込んだiPhoneにも適用できる「持込端末保証」が用意されています。
大手キャリアやリサイクルショップなどで購入したiPhoneの故障でも、ラインモバイルが修理受付しています。
持込端末保証オプション内容月額利用料:500円
修理・交換1回目:4,000円
修理・交換2回目:8,000円
LINEの年齢認証が可能でID検索もできるLINEアプリのID検索や年齢認証機能は、大手キャリア利用者でないと使えないものでした。
しかし、「LINE」の提供元であるラインモバイルでは、ID検索や年齢認証機能が利用できます。
なお、他の格安SIMではこの2つの機能は使用できません。
データ通信プランでもLINEを利用可SMSが付いていないデータ通信プランでも、SMSの登録無しでLINEアカウントを作成できます。
ラインモバイルは、SMS登録無しでアカウント作成できる唯一の携帯電話事業者です。
電話が完全に不要なユーザーは、データ通信のみへ切り替え、連絡ツールをLINEへの一本化も可能でしょう。
LINEポイントでスタンプを買えるラインモバイルでは「毎月の基本料金の1%分」が、LINEポイントとして付与されます。
貯まったポイントはLINEスタンプなど、LINEアプリ内のコンテンツ購入に使うことができます。
LINEモバイル公式サイト
まとめ:利用状況に合わせた契約が成功のコツ
格安SIMは大手のプランと違って、自分の使い方に合わせて契約内容を選ぶことができます。
楽天モバイルやLINEモバイルを利用する際には、自分のスマホの使い方を把握して適切な内容を選択しましょう。