ドコモの格安モデル「MONO」でも月額5千円以上!格安スマホの方が安いのか
[公開日]2016/11/21[更新日]2018/07/10
「MONO」はドコモの格安モデルで、月額料金が安く使えることが魅力の機種です。発売当初は「648円スマホ」として話題になりました。
しかし、実際にはどれくらい安く使えるのでしょうか?また、スペックは満足できる程度のものなのでしょうか。
この記事では、ドコモ「MONO」の料金はいくらかかるのか、格安スマホ(格安SIM)との比較、また初代と新モデルを比較してみた結果を紹介します。
目次
ドコモ「MONO」が安くなる理由は「docomo with」
ドコモ「MONO」初代・2代目・iPhone・Xperiaで価格比較
ドコモ「MONO」は実際のところ、どれくらい安くなるのでしょうか。「MONO」の初代と2代目、iPhone、Android人気機種「Xperia」の4機種で月額料金を比較してみました。
通信料金は「MONO」を648円で買うために必要な「端末購入サポート」が適用される最安の条件に設定しています。
通信料金内訳・・・カケホーダイライトプラン、データSパック、インターネット接続サービス
2代目MONO MO-01K | 初代MONO MO-01J | iPhone8 | Xperia XZ1 SO-01K |
|
---|---|---|---|---|
端末代 | 総額:25,272円 1,053円(24分割) | 総額:648円 | 総額:88,776円 3,699円(24分割) | 総額:86,184円 3,591円(24分割) |
通信料 | 5,940円 | 5,940円 | 5,940円 | 5,940円 |
月額割引 | -1,620円 docomo with | なし | -2,403円 月々サポート | -2,295円 月々サポート |
月額料金 | 5,373円 | 5,940円 | 7,236円 | 7,236円 |
※価格は税込み、通話は5分以内ならかけ放題
※初代「MONO」(MO-01J)のみ、端末購入代金は契約時に一括で648円を支払ったとして月額料金に未換算
上記の表の通り、もっとも月額料金が安くなるのは2代目の「MONO」である「MO-01K」でした。
どうしてこれほど安い月額料金で提供できるのでしょうか?
その答えは新料金プランの「docomo with」による無期限割引です。
「docomo with」とは
ドコモが同じスマホを長く使う人のために始めた料金プラン。「docomo with」対象スマホを購入し、対象料金プラン・必須料金パックに契約すれば、格安スマホ「MONO」でも毎月1,620円(税込)割引される。
2代目「MONO」の端末代が高いのに月額料金が初代よりも安くなる理由
初代「MONO」である「MO-01J」は648円スマホとして話題になりました。しかし、これは本当に端末代が648円というわけではなく、「端末購入サポート」というサービスを適用した価格なのです。
端末購入サポート・・・買ったスマホの継続利用と適用条件の継続契約を条件に、スマホの端末料金の一部をドコモが負担するサービス。
つまり、初代「MONO」の端末料金が648円だった仕組みは下記の通りです。
・初代「MONO」MO-01Jの価格は税込32,400円
・端末購入サポートによって31,752円が値引きされる(購入時)
・その結果、端末に支払う料金は一括払いで648円のみ
・端末購入サポートによって31,752円が値引きされる(購入時)
・その結果、端末に支払う料金は一括払いで648円のみ
割引額だけで言うと、初代「MONO」は31,752円までしか割引されません。
しかし、「docomo with」が適用される二代目「MONO」では月額1,620円割引され続けるため、長く使えば使うほど、二代目「MONO」の方がお得です。
2代目「MONO」を1年5か月使い続けると、割引額の累計は端末代分に相当します。それ以降も無期限で1,620円(税込)割引され続けるので、長く使えば使うほどお得です。
ドコモ「MONO」の料金をさらに安く!家族で分け合うシェアパック活用法
さて、ドコモ「MONO」の料金について説明してきましたが、ここからはより安く使うための裏ワザです。
ドコモ「MONO」は家族で分け合う「シェアパック」のサービスを活用することで、さらに月額料金を安くすることができます。
シェアパックとは
家族単位でデータ通信量をシェアできるサービスです。うまく活用すれば大幅にデータ通信料を安くすることができ、スマホの月額料金を安くできます。
このシェアパックを活用して、4人家族で「MONO」を使ったと仮定して料金を試算してみました。
シェアパックを活用してデータ通信料節約
シェアパックは代表回線1本がデータ通信料を支払い、家族全員で代表回線のデータ通信量を分け合うプランです。もっとも安い「シェアパック5」(家族全員で5GB/月)で、家族全員がMONOを使用した場合の月額料金を試算してみました。
※価格は税込、通話は5分以内ならかけ放題
代表回線は4人分のデータ通信料を支払うので高くなりますが、子機はその分通信料がグンと安くなります。
4人総額で15,012円となり、1人あたり3,753円でドコモ「MONO」が使用できるのです。
ドコモ「MONO」初代と2代目のスペックの違いは?実用的か
これまでドコモ「MONO」の料金について紹介してきました。
ここからはドコモ「MONO」がどんな機種なのかについて、解説したいと思います。
2代目「MONO」MO-01Kの5つのポイント
1. 丸みを帯びたデザインで持ちやすい
2. 防水機能搭載で濡れても安心
3. 256GBのmicroSDXCが使用でき大量保存可能
4. 高性能CPUと3GBのRAMでストレス無く使える
5. 画面を見ずにワンタッチでマナーモードに移行できる
2. 防水機能搭載で濡れても安心
3. 256GBのmicroSDXCが使用でき大量保存可能
4. 高性能CPUと3GBのRAMでストレス無く使える
5. 画面を見ずにワンタッチでマナーモードに移行できる
「MONO」は端末料金の安い初心者用モデルとして位置づけられた、実用性に重きを置かれたシンプルなスマホです。
現在ドコモの機種は3万円を超えるのが普通になっています。
しかし「MONO」の端末価格は2万5272円となっており、他の機種のラインナップと比較してもかなり安い価格設定です。
昔、ガラケーに必ずついていた「ストラップホール」がついているのが特徴的で、落としてしまうのが心配な方はストラップを付けることができます。
防水機能があったり、大容量の外部microSDカードを使用可能であったり、実用性に富んだスマートフォンで、最初に使うスマホとしては最適です。
初代と2代目の「MONO」のスペックを比較
初代と2代目の「MONO」でどんな差があるのかを比較しました。同じ「ZTE」のメーカーから発売されていますが、いくつか変わったポイントがあります。主な変更点は以下の4つです。
1. 画面が4.7インチから5.0インチへサイズUP
2. メモリ(RAM)が2GBから3GBにUPし動作が快適に
3. ストレージ(ROM)が16GBから32GBになり保存容量がUP
4. microSDXCが128GBから256GBまで使用可能になり保存容量がUP
2. メモリ(RAM)が2GBから3GBにUPし動作が快適に
3. ストレージ(ROM)が16GBから32GBになり保存容量がUP
4. microSDXCが128GBから256GBまで使用可能になり保存容量がUP
さらに細かい点で言えば、タッチパネルの感度が上がったことも挙げられます。
詳しくは下記の比較表をご覧ください。
機種名 | 初代MONO MO-01J | 2代目MONO MO-01K |
---|---|---|
価格 | 32,400円(税込) | 25,272円(税込) |
メーカー | ZTE | ZTE |
OS | Android™ 6.0 | Android™ 7.1 |
縦×横×厚さ | 136×69×8.8mm | 142×69×8.8mm |
重さ | 約138g | 約153g |
画面の大きさ | 4.7インチ | 5.0インチ |
解像度 | HD(1,280×720) | HD(1,280×720) |
バッテリー容量 | 2,440mAh | 2,800mAh |
CPU | Qualcomm Snapdragon 617 | Qualcomm Snapdragon 435 |
メモリ / RAM | 2GB | 3GB |
ストレージ / ROM | 16GB | 32GB |
アウトカメラ | 1330万画素 | 1320万画素 |
インカメラ | 490万画素 | 500万画素 |
microSD | microSDXC(最大128GB)使用可能 | microSDXC(最大256GB)使用可能 |
ドコモ「MONO」に不具合はある?
ドコモ「MONO」について、不具合がないか調査を行ったところ、初代「MONO」のMO-01Jについては「発信者番号の通知機能が有効とならない」といった問題があったようです。しかし、現在ではソフトウェアアップデートで対応されており、とくに問題はありません。
2代目「MONO」のMO-01Kについては、「発信履歴に非通知設定と表示される」という不具合があったようですが、こちらもソフトウェアアップデートで対応されています。
ドコモ「MONO」のケースは豊富に取り揃えられている
Amazonでドコモ「MONO」のケースを探してみたところ、多種多様なケースが販売されていました。Amazonではさまざまなデザインのケースが販売されており、老若男女デザインに困ることはなさそうです。
機種のデザインがシンプルなので、ケースは凝ったものを使ってみるのもよいでしょう。
「MONO」はスマホにあまり詳しくないドコモを使う家族におすすめ
ドコモ「MONO」がおすすめな人
・家族全員がドコモを使用している人
・スマートフォンにあまり詳しくない人
・スマートフォンは電話やLINEができればいいという人
・スマートフォンにあまり詳しくない人
・スマートフォンは電話やLINEができればいいという人
ドコモ「MONO」がおすすめできない人
・とにかくスマートフォンの月額料金を抑えたい人
・スマートフォンに詳しい人
・スマートフォンに高スペックを求める人
・スマートフォンに詳しい人
・スマートフォンに高スペックを求める人
とにかく「月額料金の安さ」を最優先する方には、ドコモ「MONO」よりも格安スマホがおすすめです。中でも「mineo(マイネオ)」を選べば、かなり安く使うことが可能になるでしょう。
しかし、スマートフォンにあまり詳しくない人、興味がない人が格安スマホを利用すると、トラブル処理などで面倒に感じる点があるかもしれません。
例えば、スマートフォンに不具合が一つ起こった場合でも、ドコモならドコモショップで即対応してもらえますが、「mineo(マイネオ)」や「楽天モバイル」は店舗数が少ないので、直接対応してもらうことが難しくなります。
そうした点を踏まえると、スマホ初心者で、自分でトラブルに対処できない人はドコモが安心です。
家族みんなドコモであれば、皆で「MONO」や「docomo with」対象のスマホを持って、割引を受けることをオススメします。さらに「シェアパック」で分け合うことで、安く使用できるでしょう。
ドコモMONOの料金と格安スマホの料金を比較
ドコモ「MONO」がドコモの中では格安であることをお伝えしてきましたが、格安スマホと比較するとどうなのでしょうか?
そこでドコモ「MONO」と、格安スマホの中でもとくに人気のある「楽天モバイル」と「mineo(マイネオ)」で同等の商品である「HUAWEI P10 Lite」を購入した時とで料金を比較してみました。
月額料金を比較してグラフにまとめると、以下のようになります。
グラフを見ると、「mineo(マイネオ)」ならドコモ「MONO」の半額近い料金で使えることがわかります。
ドコモ 2代目MONO | |||
---|---|---|---|
端末代 | 25,272円 1,053円(24分割) | 29,808円 1,242円(24分割) | 32,376円 1,349円(24分割) |
通信料 | 5,940円 | 1,728円 | 2,980円 |
月額割引 | -1,620円 docomo with | なし | なし |
月額料金 | 5,373円 | 2,970円 | 4,329円 |
※価格は税込
※楽天モバイルの通信料金はスーパーホーダイS(楽天でんわ5分かけ放題、データ通信月2GBまで)で計算
※mineo(マイネオ)の通信料金はドコモDプランデュアルタイプ3GBで計算
「MONO」はドコモの中では安い料金の機種でしたが、格安スマホの月額料金の安さに負けてしまうのが実情です。
ドコモの「シェアパック」を使っても「MONO」の月額料金は1台あたり3,753円が限界なので、mineo(マイネオ)には負けてしまいますね。
「mineo(マイネオ)」はMONOはもちろん、iPhoneやXperiaなど手持ちのドコモのスマートフォン端末をそのまま使用できます。
一部そのまま使えない端末もあるので、詳しくはmineo(マイネオ)の公式サイトを確認してみてください。
料金は格安スマホより高いがドコモ「MONO」は初心者におすすめ
「MONO」はドコモの「格安スマホ対抗策」ということで、期待感を持っている方も多いと思います。
しかし、残念ながら格安スマホほどの料金ではありませんでした。
ドコモのガラケーからスマホに切り替わるユーザーが、値段に抵抗感を抱かないように「MONO」を開発したという背景があり、初心者向けのスマホだと言えるでしょう。
スマホに詳しく、とにかく安いスマホが使いたいという方には「mineo(マイネオ)」をおすすめします。
【参考】格安スマホを選ぶポイントは料金と通信の快適さ
格安スマホの魅力は料金の安さです。
しかし、料金が安いと通信サービスの質が悪くネットが遅いのではないか?と不安に思う方もいると思います。
格安スマホの通信速度は広告に書かれている「最速225Mbps」といったベストエフォート値(理論上の数値)では、実際にネットが快適かどうかわかりません。
ここでは日経トレンディネット「春商戦で増強?格安SIMの速度測定ランキング【18年2月】」のデータを引用しながら、格安スマホを選ぶ際の注意点を解説します。
広告の「最速〇〇Mbps」という表記を信じてはダメな理由
最速の数値はあくまでもベストエフォート値という理論値であり、実際にこの速度が出るということは有り得ません。筆者が「格安SIMのネットが遅い」という口コミの真相をOCNに問い合わせた際には下記のような回答がありました。
・ベストエフォート値は理論上の数値であるもで実測値とは差がある
・利用者の多い昼間は回線が混み合うので、遅くなる
・利用者の多い昼間は回線が混み合うので、遅くなる
この回答からわかることは、「最速の数値が優秀でも、混雑すれば遅くなる」ということです。
ベストエフォート値に関しては、周囲の環境や時間帯によって大きく変わるとのことでした。ベストエフォート値に関しては格安スマホはあまり参考にできません。
格安スマホ実測速度ランキングの結果分析
最速の数値があてにならないという状況ですので、ここで重視すべきは実際のネット通信速度調査です。日経トレンディネットが2018年2月に調査したデータでは下記の主要8社を比較しています。
IIJmio
楽天モバイル
イオンモバイル
OCN モバイル ONE
LINEモバイル
BIGLOBEモバイル(タイプD)
mineo(Dプラン)
nuroモバイル
楽天モバイル
イオンモバイル
OCN モバイル ONE
LINEモバイル
BIGLOBEモバイル(タイプD)
mineo(Dプラン)
nuroモバイル
この通信速度調査は、同日の同時間帯に新宿・秋葉原・長野の3カ所で計測され、ネットが快適な朝・最も混み合う昼間・やや混む夜間の3つの時間帯のデータが公表されています。
下記のグラフが、実際に計測した結果です。
※数値は日経トレンディネットから引用
YouTube再生時の平均速度で割り出しているのは、実際の利用環境を反映するためです。
結局、総合で一番速かった格安スマホはどれなのか、グラフだけではわかりづらいので平均速度で出したランキングを発表します。
mineo(マイネオ) 7.23Mbps
OCN モバイル ONE 6.24Mbps
LINEモバイル 6.22Mbps
OCN モバイル ONE 6.24Mbps
LINEモバイル 6.22Mbps
下り速度がもっとも速い格安スマホは「mineo(マイネオ)」でした。
下り速度が遅いと、YouTubeだけでなくサイトを見るときに画像の表示に遅さを感じたりして、インターネットの閲覧でストレスを感じるようになってきます。
速度が低くなりすぎない格安スマホを選ぶと、ネットが快適に使えるので、速度の面でも「mineo(マイネオ)」がおすすめです。