子育てを両立したい看護師が選ぶ転職の選択肢7選

[公開日]2015/02/05[更新日]2018/08/08

看護師の仕事をしながら子育てをしている方は、たくさんいます。ですが、もともときつい仕事な上、プライベートな時間も子育てに当てられると、いつか体や心を壊してしまいます。働きやすい職場を探してみませんか。

子育てと看護師を両立させる職場


クリニック・診療所


産休後に正社員として復帰される方も多いと思いますが、周りの協力が得られにくい方はまずは、クリニックでのパート勤務をお勧めします。

保育園へ子供を預けても何かしら病気を貰ってくるので、発熱や感染症によって、保育園を休ませないといけない頻度があまりにも多いからです。特に、復帰直後は母親自身が緊張していて精神が不安定な上に、家事に育児にと忙しくしている様子は、子供に伝わっているようでよく熱を出すものです。やがて、月日が経てばその頻度は落ち着いてきますが、自身の体を慣れさせる為にも子供が小さいうちはクリニック勤務をお勧めします。

学校の役員や行事などで休みたい時もクリニックであれば比較的シフト調整しやすいです。

また、扶養内で働かれるのでしたら、土日のみの勤務もお勧めです。休日時間外診療所等では一日勤務できるので出勤日数は少なくても扶養内めいっぱい働くことができます。ご主人や祖父母の協力が必要になってきますが、扶養内で保育園へ預けると子供が小さいうちは保育料も高いのでほとんど手元にはお金は残りません。それでもいいから看護師を続けていたいと働いている方も多いとおられますが、扶養内であれば子供が幼稚園に入るくらいか、小学校へ入学してからの方がいいかもしれません。

老健施設や保育園


臨床経験があれば、老健施設や保育園勤務もいいでしょう。ほとんど定時に勤務は終わり残業はありません。主な仕事内容は、老健施設ですと入所者の健康管理や内服管理、食事介助、排泄介助、処置、記録、指導等あとは急変時の対応や医師への診察依頼です。

看護師は一人なので、急変時や医師への診察依頼等にかなり判断力が求められます。老人看護の経験があり、急変時の経験があれば、良いでしょう。

特にデイサービス専門の施設では、重症の利用者はほとんどおりませんし、日勤帯のみ(9時~16時の所がほとんど)なので、家庭との両立もしやすいです。

保育園では、ほぼ0歳児クラスを見ることになり、園児の健康管理、内服管理、食事介助、排泄介助、保健指導、急病時の対応等を行います。もちろんそれ以外に園児と一緒に遊ぶ事もあり、癒される場面も多い事でしょう。こちらでも、看護師一人なので急病・急変時の判断力が重要ですので、臨床経験があり、特に小児科や育児経験のある方はいいのではないでしょうか。

検診業務


早起きと採血の得意な方は、検診業務もよいでしょう。検診クリニックに正社員として働いてもほとんど残業になることはありません。派遣会社に登録しておいて、日にちがあえば単発で働くことも可能です。繁忙期(4月~7月)はかなり募集が増え、時給も高いです。

健診クリニックですと、午前中はかなり忙しくなりますが、午後は比較的落ち着きますので、後片付けや翌日準備、検診結果のデータ管理等、時間内には終わらせる事ができます。急な休みでも子育て経験のあるスタッフが多く、人数も多いので、比較的休みはとりやすいかもしれません。ただ、検診クリニックは土曜日勤務もあります。

あとは、胃カメラ介助の経験がある方や、放射線科で看護師をしていた方は優遇されやすいですし、PETでの看護業務では手当が付くこともあります。検診クリニックは、企業の方や個人の検診になりますし、人間ドックを受けられる方はVIP待遇をしなければならない事が多く、自身の接遇面はどうか、前もって評価し勉強しておかないと相手は患者ではなくお客様なので接遇でうまくいかずトラブルになる事もあり、それがストレスになったりします。よく考えた上で転職先を決めましょう。

派遣


色んな所で働きたい人、人間関係で悩む間もない位短期間で仕事に集中したい人等は、期間限定の派遣社員として働いたり、単発の仕事(出張健診やデパート等の健康相談、出張献血等)もいいでしょう。短期間で職場が変わるので、人間関係で悩むことはほとんどなく、悩む事があっても契約期間終了までの辛抱と思えば割り切って働く事ができます。

ただし、スタッフは少人数であり、派遣と言う立場から、当日の急な休みはなかなかとりづらいです。家族の協力は必要になってきます。

派遣登録をして希望を出しておけば、条件が合った所が見つかり次第、派遣会社から連絡が来ますので就職活動の手間や時間の短縮になります。就職活動の間にも子供を預けないといけませんしね。

訪問看護


訪問看護は、経験豊富でないと無理ではないか、人数が少ないから育児中の看護師は無理ではないか、と敬遠されがちです。実際は、子育て経験のあるベテラン看護師が多いため、パート勤務で子育て中であれば、重い患者や担当制を希望している患者さんの担当から外すという配慮をしてくれます。また、子供が急病で休みたい時も理解してくれる方が多く、相談しやすいでしょう。

車の運転免許は必要なところが多いですが、自転車で近隣を廻る事もありますし、送迎は他のスタッフがしてくれる所もあるようです。時給も高く、勤務時間も少なくてすみます。主な仕事内容は、バイタルチェック、点滴、経管栄養、吸引、褥瘡処置、清拭、摘便等です。

経験の豊富なベテラン看護師がほとんどなので、緊張もするかもしれません。私自身は若い看護師が周りにいるよりは、ベテラン看護師に囲まれた方が安心感がありました。主婦ならではの会話も面白く、今までの経験談などタメになる話もたくさん聞けますので得るものも多いでしょう。老人看護が苦手な方にはお勧めしませんが、臨床経験があり病棟での勤務は無理だけど、ゆっくり患者さんと向き合いたい方はいいのではないでしょうか。

夜勤専門


子育て中の方は日勤専門で病棟勤務をする方が多いですが、日勤専門はかなり体力が要ります。独身時代に4,5日勤が続いた時でもハードでしたが、子育て中の連続日勤はその時以上にきついと感じるでしょう。ご主人やご両親のサポートがないと、体力的に難しい面があります。そのような場合は、一回のお給料がいい夜勤専門パートはどうでしょうか。

もちろん、ご主人の協力が必要ですが、24時間保育をしている認可外保育所や病院の敷地内の託児所へ預けると言う選択肢もあります。睡眠は昼間子供と一緒にとったり、実家へ預けてとったりしなければなりませんが、月に出勤する日数自体は少なくて済みますので、日勤専門よりは家庭との両立はしやすいのではないでしょうか。

資格を活かした転職


子供が小さいうちは、思い切って看護から離れてしまう事も一つの案です。

私は、保険会社で看護師の資格を活かして働くことができました。求人数は少ないですが、求人誌をこまめにチェックしたり、派遣会社に登録していればきっと見つかります。仕事内容は、生命保険での査定業務と一般事務への指導でした。看護師の資格があり、臨床経験2年以上でカルテや診断書が読めればOKでしたし、お給料も良く土日休みの残業なしで、子育て真っ只中の私にとっては非常にラッキーな仕事でした。

生命保険会社でなくても、今、こうして看護師の転職についての記事を書いている事も、看護師の経験を活かせる仕事をしているわけですし、探せば資格を活かせられる仕事は見つかります。
病院勤務をしていると、ストレスの度合いが違いますし、気疲れもあるでしょう。新しい環境への転職は、どんな仕事でも緊張するものですが、医療現場での緊張感とは全く異なります。違う視点で働く事も、自分にとってプラスになる事は多いでしょう。

 


最後に、出産・育児を機に退職され産休後復帰する方もいますが、そのまま潜在看護師になる方もたくさんいます。看護師は女性が多く、出産・子育ての為に看護師が続けられないのは、子育てをしている看護師が働きやすい環境が整っていないからでしょう。

環境と言っても自身の職場だけでなく、夫の理解や夫の職場の理解、実家の両親の協力、子供を安心して預けられる保育所等、全ての環境が整わないと看護師を続けても職場に居づらくなったり、自身の体を壊したり、家庭崩壊へ繋がったりと様々な問題が出て、結局、転職を余儀なくされてしまいます。

看護師を続けるのは、現場から離れてしまったブランクへの不安やもっと上を目指したい人、経済的な問題等、理由は様々だと思います。ですが、まずは自身の子供を見つめる時間を確保し、子供や家庭を最優先に考えられる看護師であって欲しいと思います。

仕事優先になって家庭をないがしろにしてしまうと必ず問題は出てきます。どんなに忙しくても子供に淋しい思いを極力させないで欲しいと思います。仕事はいくらでも代わりはいますが、母親・妻は自分しかいません。

私自身、実家が遠方で夫以外頼る人もいないので、看護師に戻りたい気持ちはいつもあります。ですが、自分の時間がなく、ストレスも溜まり、不安定な状態なのに、人の看護がミスなく出来るかと考えた時、私にはできないなと思いました。今は家庭を最優先に考えて、子供がある程度大きくなるまで現場へは戻らないつもりです。

自分のライフスタイルに合う転職先が見つかるまで、慎重に就職活動をして欲しいと思います。

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さて、ここからは転職を考えている看護師が登録しておきたい転職サイトを紹介します。

転職先を探す時には転職サイトに登録し、たくさんの情報の中から自分に合った求人を見つけることが得策です。

看護師の転職サイトを選ぶポイントは以下の3点です。

手厚い転職サポート体制があるか・・・看護師の転職では専属のキャリアアドバイザーを活用できるかが重要
公開求人件数が多いか・・・非公開求人もあるので完全にはわからないが取扱求人件数の目安になる
信頼できる会社が運営しているか・・・求人、キャリアアドバイザーの質に影響する可能性がある

これらの点を踏まえ、看護師が登録しておきたい転職サイトを選びましたので紹介します。どのサイトも登録は無料です。


なるべく多くの求人情報と触れたり、より自分に合ったキャリアアドバイザーを見つけるためにも、必ず2社以上の転職サイトに登録するようにしましょう。

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