札幌は難しい!不動産の査定で失敗しない必須5ポイント
[公開日]2017/10/27[更新日]2017/12/11売却を検討し始めて気になるのは、
「いくらで売れるだろうか」
「どの不動産会社に査定依頼をすれば良いのだろうか」
ということでしょう。
特に「札幌ならではの情報」は、もともと不動産に関心を持ってなければ把握は難しいものです。
この記事では、不動産の相場を把握し不動産会社を選ぶためにも重要なステップである「査定」について、札幌の特色を踏まえつつ解説いたします。
目次
札幌の不動産査定の5つのポイント
不動産の査定とは、「所有している不動産の売却価格を不動産会社に見積もってもらうこと」です。
不動産の査定を依頼する時に注意すべき5つのポイントを簡単にご説明します。
ポイント①複数の不動産会社に査定を依頼
査定価格は、「あくまでも」不動産会社による見積り価格です。この前提がスッポリ抜け落ちてしまうと、査定価格の高低だけで不動産会社を選んでしまい、後悔するような結果になりかねません。
同じ物件の査定なのにナゼ価格が異なるのか?
査定する物件は同じですから、どの会社が査定しても同じ査定価格となっても良さそうなものですよね。宅地建物取引業法(宅建業法)という不動産の取引に関する法律は、
「不動産会社は価格に対して意見を述べるときには根拠を提示しなければならない」と定めています。
このことを合理的根拠の提示義務と呼びます。
合理的な根拠が必要だとすれば、おのずと査定価格は同レベルに収まると普通は考えるでしょう。
しかし実際には、査定価格は不動産会社によって異なった結果になります。
査定価格はあくまで、それぞれの不動産会社の見積価格です。
査定額は会社の個性が出る「見積もり額」
査定する物件は同じでも、- その物件を評価する基準やポイント
- 不動産会社の販売姿勢
- 得意・不得意な業務領域
などによって各社の査定価格にバラツキが生じてしまうものなのです。
査定価格の比較で信頼できる会社がわかる
不動産の査定では各社の結果が異なるのが普通です。一社だけに依頼しては基準がないため、当たり前のことではありますが、査定結果が「高いのか?安いのか?」の判断はできません。
所有する不動産の売却価格を把握するには、複数の不動産会社に査定を依頼するのが確実です。
どのくらいの価格で売れるかを判断するためには、
- 複数の会社に査定を依頼
- 価格レベルやその根拠を比較
- 信頼に値する会社の査定結果を選ぶ
という手順を実践するようにしましょう。
ポイント②大手と地元の両方の業者に査定を依頼する
査定を依頼しようという時にパッと思い浮かぶのは、テレビのCMなどでもおなじみの大手不動産会社ですよね。大手不動産会社に査定を依頼するメリットは以下の通りです。
大手に査定依頼するメリット
- 知名度が高い
- 販売実績が豊富
- 独自の顧客ネットワークを持つ
- 営業人員が多い
札幌の購買層は、転勤族も多いものです。
全国から来る転勤世帯の購入希望者も集客するためには、全国的に知名度のある不動産会社に依頼するメリットはあるでしょう。
しかし、札幌の不動産会社にも「地元ならでは」のメリットがあります。
札幌の業者に査定依頼するメリット
- 地域の特徴を熟知
- 独特のネットワーク
- 親身になって販売に取り組む
札幌を拠点とする地元の会社には「地縁や人脈を生かした独特のネットワーク」があります。
地縁や人脈のネットワークの強さとは?
これらの「札幌の業者ならではのネットワーク」は一見すると地味に見えますが、そのポテンシャルは決して侮れません。
地域に根付いた信頼関係は不動産の売買の成功にとって重要な要因となりえます。
地元の中小の不動産会社が老舗として生き残っているのは「地域のネットワークを生かしているからこそ」ともいえます。
札幌の物件への慣れは地元業者に軍配
札幌の場合は、住宅用地の公示価格平均が「東京23区の約9分の1」となっています。中古マンションの販売価格も、札幌では平均2000万円台といわれています。
不動産会社の収益源である仲介手数料は、全国どこであろうと関係なく「売買価格の3%+6万円が上限」と宅建業法で定められています。
大手にとって札幌物件の「旨味」は少ない
不動産会社の視点で考えると札幌の土地・マンションともに、1件当たりの収益が都内よりかなり割安となっています。「都市部の支店と収益性で比較される大手の札幌支店」
「札幌の物件を扱い慣れている地元不動産会社」
この二者では、どちらが熱意をもって札幌の物件の売却に取り組んでくれるでしょうか?
査定の段階から「大手だけではなく必ず地元の不動産会社にも依頼」をして、その結果と説明内容を比較するようにしましょう。
ポイント③売却したい不動産に「強い」業者に査定を依頼
不動産会社には、それぞれ得意分野があります。- 賃貸中心の会社
- 新築住宅中心の会社
- 事業用投資物件中心の会社
- 分譲宅地やマンション用地の開発中心の会社
このように、各社はそれぞれの強みのある事業を中心に取り組んでいます。
大手会社であれば「賃貸部門」「法人営業部門」「個人売買部門」など部門別に対応してくれるでしょう。
しかし、地元の中小業者はマンパワーの限界という問題もあるので、おのずと会社ごとに志向が分かれます。
札幌の中古一戸建ての厳しい現実
都心部がマンションやサービス付き高齢者向け住宅に建て替えが進んでいるため、札幌の一戸建ては郊外に多く分布しています。札幌郊外の土地の価格さほど高くはないため、新築一戸建ても都心の中古マンションと同程度の価格で手に入れることが可能です。
そのため「一戸建てを選ぶなら新築が良い」という方が多くなります。
郊外の一戸建ては資金・実績のある会社へ依頼
売買を成立させることが難しい割に、札幌郊外の中古一戸建てのは売買価格が高くありません。「契約までの労力に対して仲介手数料は低い」ということになりがちなため、積極的に取り組んでいる会社はそれほど多くないでしょう。
札幌の中古一戸建ての売買は、「査定した物件を買取り、リフォーム・リノベーションを実施して販売することによって付加価値を上げる」ことが可能な資金力とノウハウを持つ不動産会社が強いといえるでしょう。
札幌の駅近マンションは中古でも人気
同じ中古物件なら郊外の一戸建てよりも「都心近くの地下鉄駅近辺のマンション」のほうが人気です。札幌都心のマンション売買が活発化している傾向が顕著にあります。
雪の多い札幌では、除雪の心配もなく交通アクセスの利便性の高さで人気を集めているのです。
不動産会社の得意分野の見抜き方
得意分野を見抜く、と言われてもピンと来ない方も多いでしょう。しかし不動産会社の得意分野を見極める方法はシンプルです。
不動産会社のサイトで「取引実績や広告物件を確認すれば、どの分野に力を入れているか」分かります。
ただ、札幌の中小不動産会社では未だに自社サイトを作成していない会社も多いものです。
サイトを持たない業者には直接確認
サイトを持たない会社の場合は、直接担当者に経験や実績を確認することをおすすめします。実績「だけ」で判断してはならない
なお、必ずしも実績や経験が無い会社が悪いわけではありません。「実績や経験も、不動産会社の選択肢の1つ」という事に過ぎません。
急成長する不動産会社も多い
不動産会社は創立して5年・10年で急成長して上場する会社もいくつもあります。実績や経験を聞かれた時に、臆せず自社のセールスポイントを堂々と語れる会社であれば期待を持てます。
査定をしてもらい、結果や説明内容から判断すれば良いでしょう。
ポイント④一括査定サイトで「時間と手間」を節約
これまでにご紹介した「査定依頼をする不動産会社を選ぶポイント」をまとめると以下の通りです。- 複数の不動産会社に依頼
- 大手と地元業者の両方を選ぶ
- 売買専門の不動産会社に限定する
しかし、この三つの条件を守って査定を依頼しましょうと言われたところで、
「そもそも不動産会社など何社も知らない」
「札幌の地元の不動産会社などどれもこれも同じに見える」
という方が大半でしょう。
知らない会社に自分からコンタクトするというのは、不動産業を営む筆者から見ても心理的にも大きな負担です。
高度な個人情報を伝えるリスクに注意
不動産という高額な財産を含む個人情報を知らせるだけに、「変な会社に連絡してしまって、査定の依頼をしただけで不当な請求をされないだろうか」
「しつこい営業の電話をかけられはしないだろうか」
といった心配もありますよね。
そこで上手に活用することをおすすめするのが、一括査定サイトです。
手間と不安を減らす「一括査定サイト」
一括査定サイトとは、- 物件の所在地
- 面積
- 間取り
などの情報を入力することで、不動産会社へ査定を依頼することができるWEBサイトのことです。
不動産会社による査定は本来無料なのですが、一括査定サイトの利用も同様に無料ですのでお金の心配はありません。
一括査定サイトの4つのメリット
一括査定サイト利用のメリットは以下の4つです。- 一度の入力で複数の不動産会社に査定を依頼可能
- サイト運営会社の審査を通過した選別された不動産会社
- 登録された不動産会社は売買に意欲あり
- 「不動産会社」「依頼数」「連絡方法」を選べるサイトも
一括査定サイトの注意点
注意しなければいけない点は、「一括査定サイトの運営会社は、不動産業の免許を持つ宅地建物取引業者ではないことがほとんど」であることです。宅地建物取引業者であれば法定で義務付けられている「消費者情報の保護」に関しては、サイトの運営ポリシーに委ねられています。
不動産の物件の情報は、まさに個人情報の宝庫です。
一括査定サイトを利用する際には「利用規約」「運営ポリシー」「サイトの運営者情報」などをチェックして、信頼できるサイトを利用するようにしましょう。
無料一括査定サイト「イエイ」
ポイント⑤査定を通して信頼できる業者を見つけ出す
不動産の売買価格は、最終的には売主と買主が合意して決まる価格です。売主が「この価格なら売っても良い」と思え、買主が「この価格なら買っても良い」と思える価格が売買価格となります。
取引実績の積み重ねが相場を形成
多くの売主と買主が合意した取引実績が相場を形成していきます。不動産の査定とは「この価格ならば買っても良いと思う買主が現れるであろうと予測すること」であり相場に基づいて判定されるものです。
札幌の相場から外れた査定価格に基づいて販売活動をしていては、売れるべき不動産も売ることはできません。
そのため査定は、不動産の販売における重要な一歩となります。
査定価格の判断ポイントは「価格の根拠」
査定価格を比較するときの最大のポイントは「査定の根拠」です。価格の高低はもちろん売り主にとっては重要なポイントですが、結論からいうと最重要ではありません。
査定価格は不動産会社の見積り価格です。
不動産を売り出す時の価格を決めるうえでの大事な指標となりますし、売買後の資金計画のためにも重要です。
しかし、査定価格で売れなくても不動産会社には責任は問えません。
査定額の高さで選ぶと売れないことも
査定価格は不動産会社の「販売保証価格」でも「買取価格」でもないのです。一般的に売れるであろうとその不動産会社が考える価格に過ぎません。
査定価格が高いからといって、その不動産会社に売却を依頼したところで、査定価格が現実の相場から外れていれば物件はいつまでたっても売れません。
買主も相場を検討して買います。
買主にとって納得できない価格では販売することはできないのです。
契約欲しさに高額査定する業者に注意
売主の歓心を買うためだけに、あえて高めの査定価格を出す業者もいます。
しかし買主が納得できないような査定価格は「まさに絵に描いた餅」でしかありません。
しかし買主が納得できないような査定価格は「まさに絵に描いた餅」でしかありません。
適正価格か判断するために根拠を知る
査定価格は重要です。だからこそ、その価格の高低に一喜一憂するのではなく、その価格が適正であるかどうかを見極めなければなりません。
なぜその価格となるのか「その価格が相場に見合ったものであるか」という査定の根拠が不動産を販売する上では重要になります。
売主への対応は買主への営業力に比例
実際に買主に対応するのは不動産会社の担当者です。
「物件の魅力と評価を伝えつつ合理的な根拠を示し、その価格がいかに納得感の高いものなのか」の説明を、売主として納得できるかをチェックしましょう。
「売主への対応がきちんとできる力量があるか」どうかが販売活動の成功につながります。
「物件の魅力と評価を伝えつつ合理的な根拠を示し、その価格がいかに納得感の高いものなのか」の説明を、売主として納得できるかをチェックしましょう。
「売主への対応がきちんとできる力量があるか」どうかが販売活動の成功につながります。
納得できる説明の業者は成功の見込みアリ
査定価格を出してもらい、それが適正な価格かどうか根拠を説明してもらいましょう。売主に納得のいく説明をできる不動産業者は、買主への対応も期待が持てます。
「言葉使いや担当者の態度・対応時の仕草」も根拠とともに確認しつつ、査定を出した不動産会社が本当に信頼できる業者かどうかを見極めることが、本当に重要なことだといえるでしょう。
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机上査定と訪問査定のメリット・デメリット
不動産の査定には、大きく分けて「机上査定」と「訪問査定」の2種類があります。
札幌での不動産査定のコツを交えながら、それぞれの特色を簡単にご説明しましょう。
机上査定は手軽で早い
机上査定とは、不動産会社が実際に物件に足を運んで確認することなく、「所在地・面積・間取・構造・接面道路」などのデータのみで査定をすることです。この机上査定を簡易査定と呼ぶ不動産会社もあります。
机上査定のメリットは、以下の通りです。
机上査定のメリット
不動産会社の自社ホームページからの依頼や、一括査定サイトを利用する場合の多くは「机上査定」が第一ステップとなります。
机上査定は短時間で完了
入力を必要とする物件情報もさほど多くはありません。依頼してから早くて半日以内、遅くても2日以内には査定結果を知ることができるでしょう。
AIなどを導入しているシステムでは「30秒後には結果をお知らせします」などというものすらあります。
担当者の面談も不要
不動産会社がいちいち自宅を訪ねてくることもありません。対応の準備に時間を取られることも少なくて済むでしょう。
メール連絡のみでOK
連絡もメールで済ませることができますから、心理的な負担もありません。担当者と会う必要もないため、査定が不満で断ることも容易です。
一方で、机上査定にはデメリットもあります。
机上査定のデメリット
机上査定では、一般的にデータ化できる情報しか得ることができません。
個別状況はデータだけでは不十分
実際の物件の「長所や魅力」あるいは「欠陥や管理状況の良し悪し」などの要素は、データには盛り込まれないため査定結果に反映することができません。机上査定はあくまで参考査定として、「正式な査定は訪問査定をしてから」という会社が多いのですが、それはこうした理由があるからです。
「机上査定の依頼者=見込み客」という認識
また不動産会社にとって、査定の依頼者は貴重な見込み客です。査定だけでは一銭にもならないため、「なんとか訪問査定を経て正式に売却依頼を受けたい」と思っています。
そのため「机上査定の依頼者へのフォローアップの営業は全社がしてくる」と思って間違いありません。
むしろ「フォローアップの営業をしない会社は熱意が無い」と判断されると、不動産会社の多くは信じているかもしれません。
したがって「机上査定は依頼も楽だし、すぐに返事があるから」といって、あまり多くの不動産会社に依頼するのはおすすめできません。
机上査定は計4社が無難
不動産会社を比較して吟味をするのは大事なことですが、そこに貴重な労力と時間をかけすぎるのもまた生産的とはいえません。- 大手業者2社
- 地元業者2社
机上査定は上記のように計4社ほどに依頼して、それぞれの会社をじっくり検討した方が効率的だといえるでしょう。
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訪問査定は正確な見積もり
訪問査定とは「実際に不動産会社が物件を訪問し、所有者とも面談を実施して物件の現状を確認した上で実施する査定」のことです。訪問査定を正式な査定とする会社が一般的です。
以下の4項目を中心に、訪問査定では不動産会社の担当が確認して評価していきます。
環境
- 周囲の「駅」「店舗」「公共施設」からの距離
- 街並み
- 騒音
- 日当たりなど
建物
「外観」「内部」「設備」の状況
部位
- 個別の施設(キッチン・トイレ・バスルームなど)の管理状況
- リフォーム履歴
その他
- 共用部の施設
- 管理規約
- 修繕積立金の状況など
訪問査定のデータを加えて正確な査定結果
机上査定で得たデータに加えて、「不動産会社が実際に確認した評価を加え査定額を算出」することになります。訪問査定のメリットは、実物を見た上での詳細な見積もりが期待できることです。
不動産会社の担当とも実際に話をする中で、質疑応答も可能です。
そのやり取りを通じての言葉や応対の端々から「不動産会社が信頼に値するか」を計ることもできるでしょう。
机上査定で選別した会社に依頼
訪問査定でのデメリットは、なんといっても時間を取られることですね。遠隔地にお住まいの方は、査定の為だけに立ち会うことも難しい場合もあるでしょう。
したがって何社も訪問査定をしてもらうことは、おすすめできません。
ある程度、机上査定で候補の会社を選定するべきです。
大手1社、地元1社程度に訪問査定してもらうくらいで良いと思います。
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不動産査定に使われる3つの査定方法
不動産を査定する手法としては、
- 原価法
- 収益還元法
- 取引事例比較法
の3つの方法が一般的に使われています。
それぞれについて簡単にご説明しましょう。
①原価法:一戸建ての査定で使用
原価法とは「対象の不動産を『現在建設するとしたらどのくらいのコストがかかるか(再調達価格)』を算出し、そこから老朽化や設備の過不足など価値が下がった分を修正(減価修正)」
して価値を求める方法です。
マンション売却の査定などよりも、「一戸建ての建物部分の評価」で主に使用されます。
②収益還元法:賃貸用や事業用で使われる
「表面利回り」などの言葉を、不動産の広告で見たことはありませんか。表面利回りとは、「収益還元法」に基づく不動産の評価の1つです。
収益還元法とは「対象の不動産が将来生むであろう利益(家賃収入など)から、その不動産の価値を逆算する」手法です。
収益還元法の主な用途
主に「賃貸用不動産」や「事業用不動産」の価値を算出する場合に使用されます。表面利回りの計算法
ちなみに表面利回りとは「経費を差し引く前の収入を売買価格で割り返した比率」を表します。
家賃収入が100万円見込める1000万円の価格の不動産の表面利回りは、「100÷1000」で10%の表面利回りの不動産とされます。
家賃収入が100万円見込める1000万円の価格の不動産の表面利回りは、「100÷1000」で10%の表面利回りの不動産とされます。
③取引事例比較法:マンションや土地の売買
取引事例比較法とは、「近隣の同様の条件の売買取引を基に、様々な要因を対象の不動産と比較して評価する」方法です。主に、取引事例が多く個別要因の比較がしやすいマンションや土地の評価に使用されます。
積算価格とは:金融機関の担保評価
積算価格とは「不動産の価格を土地と建物の合算価格として、原価法で算出したもの」をいいます。積算価格の主な用途
主に金融機関の担保評価などに使用されます。
土地の価格は、「路線価や公示価格などの公的価格」をベースに、地型や接面状況により個別の評価により修正を加えて算出します。
建物は前述の原価法をご参照ください。
土地の価格は、「路線価や公示価格などの公的価格」をベースに、地型や接面状況により個別の評価により修正を加えて算出します。
建物は前述の原価法をご参照ください。
不動産査定の必要書類と伝えるべきこと
査定を受ける際に必要な書類は以下の通りです。
提出を義務付けられるようなものではありませんが、正確な情報は「より精度の高い査定結果の助け」となります。
また、売買の際に必要となるものがほとんどですので、査定前の段階で準備してファイルでまとめておくと便利です。
不動産査定で用意すべき書類
- 購入時の重要事項説明書・売買契約書
- 権利証または登記情報識別情報通知
- 固定資産税都市計画税納税通知書
- 実測図、設計図、間取り図などの図面
- 建築確認済証、検査済証
- 管理規約
査定時に「まとめておくとよい情報」
- 「なぜ売却をしたいのか」という売却の理由
- 「いつまでに売却をしたいのか」という希望期限やその理由
この2つの情報はメモにまとめておき、査定のタイミングで不動産会社の担当者に伝えるとよいでしょう。
強い動機や明確な期限は、販売価格に影響を与える可能性があるからです。
[土地・マンション・一戸建て]札幌の査定でおすすめな会社
札幌で実際に査定を依頼する場合、どのような依頼をすればよいか迷いがちです。
あくまで筆者の一意見ではありますが「一括査定サイトの使い方から具体的な不動産会社」までご紹介しましょう。
一括査定サイトの使い方と選ぶポイント
一括査定サイトを選ぶ際には、- 不動産会社の登録会社数
- サイト運営者の会社概要
- 個人情報保護ポリシー
などを比較して選びましょう。
一括査定サイトのおすすめ
筆者のおすすめは「イエイ」です。運営者が不動産会社を厳選しながらも、登録会社数は全国1000社以上と幅広い選択肢を揃えています。
イエイの場合、査定依頼は最大6社までできますが、4社程度に絞り込んだ方が無難でしょう。
ちなみに筆者の会社もイエイに登録しているので、査定をすることがあるかもしれませんね。
無料一括査定サイト「イエイ」
大手は分野問わず札幌の不動産売却に強い
さて、ここからは具体的に- 土地売却
- マンション売却
- 一戸建ての売却
各分野に強い、札幌の不動産会社をそれぞれ上げていくことになります。
どの分野も大手は強い
大前提として、大手不動産会社はどの分野でも強いです。特に業界トップ2といわれる、
- 三井不動産リアルティ株式会社
- 住友不動産販売株式会社
の2社は、札幌でもやはり取り扱い量も販売実績もダントツですね。
支店網も充実しており、営業マンも豊富です。
どのような不動産でも、この2社に任せていれば大きな失敗は無いと思われます。
札幌の土地売却に強い不動産会社
まとまった広さの土地であれば、- 地場の北海道銀行系の北海道建物株式会社
- 北洋銀行系のネクステップ株式会社
などが地場企業との繋がりも太いため、事業用用地としての販売には強みを発揮するでしょう。
札幌のマンション売却に強い不動産会社
マンション販売に強みを持つ地元の不動産会社としては、- 株式会社常口アトム
- スミタス不動産株式会社
の2社が有名です。
買取もしていますので、急いで売却したいときには買取査定を依頼することも可能です。
札幌の一戸建て住宅の売却に強い不動産会社
戸建て住宅の売却でも- 常口アトム
- スミタス
は地元では強みを発揮します。
前述した通り、札幌の戸建て住宅は郊外に多いため、査定価格はどうしても低くなります。
築20年を超えた木造戸建ては建物価値がほとんど無くなるため、土地代にしかなりません。
「地下鉄の駅から徒歩5分以内」などのような好立地や豪邸でない限り、査定額が500万円前後となってしまう中古戸建ては数多くあります。
首都圏エリアとのギャップは大きい
東京都内の感覚ではありえない安値なわけです。都内にお住まいの方には、「一戸建ての査定価格が500万円」だと納得して頂くのが最初の難関になります。
札幌の一戸建ては買取が主流なワケ
不動産会社にとっては査定は無料であるため、売買を成立させない限り、査定サイトへの広告料も回収できません。しかし、500万円の仲介手数料は法定の上限額でも21万円です。
中古戸建てを専門に仲介する不動産会社が札幌ではそれほど多くない理由がおわかりでしょうか。
中古一戸建ての売買は、「買取もできる不動産会社」が仲介でも中心のマーケットとなっています。
まとめ:札幌の特性を知り、査定を売却成功の第一歩に
札幌の不動産マーケットは、
- 中央区に代表される高値圏
- 郊外の安値圏
のように二極に分化されています。
したがって「エリア」や「扱う不動産の種類の得意・不得意」が地元の不動産会社ではかなり差があるマーケットといえます。
「あなたの売却したい不動産の特徴」と「得意としている分野」が一致する不動産会社に売却を依頼することが、「売却を成功させるコツ」なのです。
しかし、そうした不動産会社の特性を事前に知ることはなかなか難しいことです。
そのために不動産の査定を有効に活用しましょう。
「査定とはなにか」
「どういう仕組みで査定するのか」
を理解していれば、自然にいい加減な説明をする不動産会社を選択することがなくなるのです。
「価格の根拠を合理的に提示し、明確に説明できる」ような不動産会社を選択しましょう。
信頼できると思える不動産会社を見つけることが、札幌での不動産の売却を成功にきっと導きます。
無料一括査定サイト「イエイ」