個人病院で働きたい看護師の、面接までのチェックポイント
[公開日]2015/10/13[更新日]2018/08/08
総合病院、個人病院、どちらも看護師として力を発揮できる職場ですね。個人病院は、「卒後すぐ」ではなく「転職で」就職する看護師の方が多いように思えます。
そこで、はじめて個人病院に転職しようと考える方に、個人病院で働いた経験のある看護師が、面接までのチェックポイントを紹介します。先輩看護師の失敗や反省を、ぜひ生かしてくださいね!
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目次
自分で情報収集をしましょう
求人情報会社の情報、病院のホームページで、以下の点は必ずチェックしましょう。
開業医の専門分野や経歴、治療内容等を調べて、自分の得意とする科目と一致しているか
病院の雰囲気・口コミ等。
病院の雰囲気・口コミ等。
同じ求人情報会社で毎回(もしくは長期間)求人を出している個人病院は要注意です。いい事ばかり書かれていても、何か問題(人間関係や勤務がきつい所が多い)があるから退職者が多く、応募者が来ない病院と言っていいでしょう。
良い病院は長く続けている看護師さんが多いので求人もほとんど出ません。求人がある時は、非公開だったり新聞のチラシ(求人を滅多に出さないので紹介系は利用しなかったり、あまり公開していると良くないので)に出ている事が多いです。
オープニングスタッフは競争率が高く、人気です。スタッフ全員スタートが同じなので団結しやすく、意見やアイデアを言いやすいです。開業前の研修は全日程出ていないと、他の方にご迷惑をお掛けするので、必ず予定を空けるようにしましょう。
開業医の奥様が経営に関与している場合もあり、同じ看護師や受付等されていたら気を使うことも多々あります。奥様さえ気にならなければおすすめです。
看護師求人紹介会社へ希望を登録しておくと、電話で非公開の求人情報を紹介してくれる事もあります。仕事をしながらの就活時間の節約にもなるので、数社へ登録しておく事もおすすめです。ここでもすぐには食いつかず、必ず紹介先の病院の情報収集を自分でも行ってから、返事をするようにしましょう。
希望の病院を見つけたら、スタッフの詳細を聞きましょう!
人数が多い方が、急な休みも比較的取りやすいですし、調整もしやすいです。事前にスタッフの詳細を聞いておくと、人間関係もイメージしやすいでしょう。
可能な範囲で事前に聞いておきましょう!
看護師の人数(正看護師と准看護師の割合も)既婚か未婚か子育て世代の人がいるか
個人病院の夜勤勤務では、正看護師だと入ってすぐに責任番になる事が多々あります。2人体制の事もあるので、臨床経験の浅い看護師の方がペアだと大変ですし、逆に自身の経験が浅いと迷惑をかけてしまいます。
個人病院への転職は少なくとも臨床経験2~3年以上必要だったりしますので必ず確認しておきましょう。卒後すぐの看護師を受け入れている個人病院もあるようですが、上記理由によりおすすめしません。
個人病院への転職は少なくとも臨床経験2~3年以上必要だったりしますので必ず確認しておきましょう。卒後すぐの看護師を受け入れている個人病院もあるようですが、上記理由によりおすすめしません。
給料の多さ・仕事量・責任の重さのバランスを
個人病院では、正社員での基本給が低く、手当をたくさんつけている所が多いようです。手当がたくさんついているので大病院の給料と差はないように見えますが、ボーナスは良くありません(基本給に準じる為)。
個人病院には、夜勤専門のパートというものもあり、高時給なので人気です。ですが、高時給であれば、それだけリスクと責任が重いので、覚悟しておきましょう。
知人が夜勤専門で働いていた個人病院では、重症患者が多く、始めから高時給でした。重たい責任とリスクに耐えられず、辞めたいと希望する看護師を引き止めるために、どんどん時給が上がっていったそうです。ですが逆に、時給の事が重荷になり辞めていく看護師が増え、「いくらだったらいてくれるのか」と聞かれた事もあったようです。
上の子供が小さかった時、日勤専門で個人病院の病棟勤務(正社員)をしていた事がありますが、かなりハードです。毎日いるので、申し送りを聞いた後でもスタッフから色々聞かれたり、日勤リーダーをできる人がいなければ必然的にリーダーになりました。申し送りや指示受けで残業もあり、土曜午前中も含めた週6日勤務。
ですが、夜勤に入っていないので給料は低い。結局、仕事量の多さで体を壊し、辞めました。経験上、病棟での日勤専門はおすすめしません。
ですが、夜勤に入っていないので給料は低い。結局、仕事量の多さで体を壊し、辞めました。経験上、病棟での日勤専門はおすすめしません。
子どもがいるなら、勤務地はちょっと遠くへ
勤務地は自宅周辺や、子供の校区内は絶対に避けましょう。通勤時間を考え、なるべく近くで!と思いがちですが、評判のいい病院は知り合いが多く来院するでしょう。予約や順番をとって欲しいと頼まれたり、薬の相談や診察で聞き忘れた事などオフの時に聞かれたりして、何かと面倒です。トラブルの元になりますので、校区外や知り合いがいない地域を探しましょう。
総合病院に比べ、個人病院の看護師は人数が少ないので、容易に顔や名前を覚えられています。オフの日にスーパーや道で声を掛けられたりもしょっちゅうあります。
ですが、保育園や幼稚園は自宅近くが良いです。オフ時の送迎の便利さや、忘れ物を取りに帰りやすかったり、帰宅時の買い物を一旦自宅へ置いてから迎えに行けたり、メリットが多いからです。
中抜けは(午前診と夜診の休憩時間が長い場合)、バイクや車があると一時帰宅に便利です。希に、中抜けで一旦帰宅NGという所もあります。「交通費全額支給」と記載されていても、自転車通勤だと出ない事もよくあります。交通手段を決める前に、よく相談しましょう。
実際に見るまで分からない!面接時にチェックすること
院内見学させてもらいましょう!
医療設備はもちろん、防災設備、非常口、災害時の対策・方法も聞いておきましょう。非常時の対策がきっちりしていない所は大抵いい加減な事業主(ほとんどこちらに丸投げ状態、責任転嫁されることも)です。個人病院では設備が不十分な事もあり、後々自分が困ることになります。スタッフの応対や言葉遣いをチェック!
受付の言葉遣いや対応が悪い所は、充分な接遇教育がされていません。事業主がいい加減、もしくはなめられている事が多く、人間関係も良くないところが多いです。そのような所は、苦情、トラブル、クセのある患者さんなどが集まっているでしょう。病棟に関しても、入院患者さんとなぁなぁになっている事が多いです。個人病院ではアットホームがゆえに、言葉遣いが悪い事が多いように思います。
直接、医師には会っておきましょう
個人病院では医師が少人数ですので、コミュニケーションが特に密になってきます。
実際にお会いしないとどのような医師なのかわかりません。前述のように事前の情報収集をし、面接時に威圧感や違和感がないか確認し、緊急時は連携している所があるかなど、可能な範囲で聞いておきましょう。自分の得意分野だけでなく、苦手分野を明らかにすることで、お互いフォローしあえるいい関係を築いていける事もあります。
実際に仕事をすると様々な面が見えてくるでしょうが、基本的に医師は人に教えたり、尊敬されることを好ましいと感じている人が多いです。色々と質問すると良いでしょう。
私が勤務していた個人病院は、横柄な医師でした。実際の業務では丸投げ状態も多々あり、患者とのトラブルがすごかったです。この病院での面接は、事務長と師長のみだったので、事業主(医師)がどのような方か、分かりませんでした。
個人病院では日替わりでバイトの当直医を雇っている事もあります。当直医があまり経験を積んでいない方だと、緊急時の対応や指示の出し方等、色々聞いてこられますので、かなり判断力が必要になってきます。
個人病院を選ぶデメリット
色んな専門分野を学びたい人は、院内の異動がある総合病院へ。経験を積み、専門とする分野や方向性が決まっている方は、個人病院を選んでもいいでしょう。
若い頃や卒後、すぐに個人病院で働いてしまうと経験が偏ってしまいます。転職しようとする時に選択肢が狭くなりますし、いい条件の病院を見つけても技術が追いついていない可能性もあり、採用が難しくなります。
前にも述べましたが、個人病院は子育て世代や既婚者の看護師の割合が多いです。
大病院に比べ、休みの融通がききやすく、ブランクのある看護師の受け入れも多いと思います。看護研究発表や委員会活動もほとんどなく、残業も少なく早く帰宅できる所も、家庭を持つ看護師にとっては魅力ですね。
大病院に比べ、休みの融通がききやすく、ブランクのある看護師の受け入れも多いと思います。看護研究発表や委員会活動もほとんどなく、残業も少なく早く帰宅できる所も、家庭を持つ看護師にとっては魅力ですね。
まとめ
最後に、これから超高齢化社会が進み、介護や看護を必要とする人達が増えてきます。介護士の不足が問題視されていますので、看護師も看護中心と言うより介護中心と言う時代になってくるでしょう。看護サービスを提供する上で、接遇がとても重要になってきます。
そのような中で、個人病院は非常に重要な役割を担っています。今後、療養型の施設や病院は、もっと増えていくでしょうし、求人も増えるでしょう。看護師としての経験を積み、個人病院で力を発揮出来る看護師が、強く求められます。
今は、インターネットを使えば簡単に求人の情報収集ができます。ですが、まずは自分自身を見つめ、不得意を得意にし、技術を磨く為に勉強を怠らないようにして、自信を持って個人病院へ転職する!と言う気持ちを大切にしましょう。焦らず、慎重に転職先を見つけるように心掛ければ、きっといい所が見つかるはずです。がんばって!
給料を上げたい、人間関係が嫌だ!そんな看護師の方は転職サイトの無料登録は必須
さて、ここからは転職を考えている看護師が登録しておきたい転職サイトを紹介します。
転職先を探す時には転職サイトに登録し、たくさんの情報の中から自分に合った求人を見つけることが得策です。
看護師の転職サイトを選ぶポイントは以下の3点です。
手厚い転職サポート体制があるか・・・看護師の転職では専属のキャリアアドバイザーを活用できるかが重要
公開求人件数が多いか・・・非公開求人もあるので完全にはわからないが取扱求人件数の目安になる
信頼できる会社が運営しているか・・・求人、キャリアアドバイザーの質に影響する可能性がある
これらの点を踏まえ、看護師が登録しておきたい転職サイトを選びましたので紹介します。どのサイトも登録は無料です。
なるべく多くの求人情報と触れたり、より自分に合ったキャリアアドバイザーを見つけるためにも、必ず2社以上の転職サイトに登録するようにしましょう。
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