看護師が辞めたくなる10の瞬間

[公開日]2014/11/11[更新日]2018/08/08

どんなに好きな仕事でも、一度は「辞めたい」と思うことはありませんか。看護師の仕事でも、こんな時に「辞めたい」と感じています。
看護師退職のあるある話


毎日の残業


看護師の仕事は必ずと言っていいほど定時に帰ることができないものです。手術や検査、回診、緊急入院などその日の件数によって忙しさは異なりますが、就業時間が終わってからも看護記録や後片付けが残っていたり、翌日の準備や情報収集、新人指導、勉強会、会議など…とにかくやる事がいっぱいです。特に病棟勤務で日勤が4、5日連続ともなると本当にきつく、毎回辞めたい気持ちになります。「もうちょっと考えてシフト作って欲しいよね。」とか「今日のリーダーは仕事の力量がわかってない」とかスタッフ間でよく話したりしたものです。

また、準夜勤のスタッフがバタバタしている時のナースコールや、面会の問い合わせ、夕食の配膳車が来たりといくら就業時間は終了したとはいえ、見るに見かねない状況だとつい手伝ってしまい、遅くなったりする事もあります。その背景には、人手不足だったり業務改善がされていなかったりする事が原因なのかもしれません。

責任が重い


実際の現場では看護学校で習っていない知識が莫大にあり、仕事で疲れた体に鞭打って休みも返上して毎日勉強したものです。そして仕事にも慣れてきた卒後1年目の終わり頃からリーダー業務が始まり、指導看護師が少しづつ離れていき一人立ちしていく時期「本当にこれでいいのかな」「こんな事、まだ私には無理」という気持ちになります。2年目になると仕事環境にもだいぶ慣れ、一人でできる事も増え少し余裕が出てきます。
3,4年目になると今度は新人の指導看護師になった時、「どうすればわかってくれるんだろう」「私の指導でこの子がちゃんと育ってくれるんだろうか」「私のせいで辞めたりしたらどうしよう」などと思い悩みます。その後、5年目になると病棟管理責任者や役員を任されます。緊急入院の受け入れや薬品管理、災害時等、その勤務帯の責任者です。

いずれも「まだ自分はそんなレベルじゃないのに」「自信がない」「怖い」と、責任の重さを強く感じた時に辞めたいと思うのではないでしょうか。

上司が頼りない、フォローしてくれない


病棟・外来共に苦情を受ける事があり、自分では対応しかねない時には上司に相談し、フォローしてくれるのが一般的だと思われます。
しかし、私が外来勤務(2年目)の時、全く関与しない患者さんから約1時間も苦情をぶつけられた事がありました。内容は、診察時の医師の対応です。1時間も持ち場を離れているのに誰一人として気にかけてくれず(その患者さんで最後の診察だったのに)患者さんが帰った後、外来師長から一言「よく耐えたね」って、「見てたんならフォローしてよ!」と心の中で叫びながら悔しくて涙が出ました。その後、泣きながらその診察した医師、先輩、部長に報告し、謝罪されましたが部下が困ってる時に守ってくれないような職場にいたくはないと本気で辞めてやろうと思った瞬間でした。

あと、病棟では、部長回診前になると一斉に先輩ナースが姿を消してしまう事もありました。理由はガーゼ交換には極力関わりたくない(=手際が悪くて医師に怒られたくない)からです。見ていて本当に情けなく思っていました。

ミスが続いた時


ミスを起こしてしまった時、どんな仕事をしていても落ち込む事と思いますが、医療の現場においてのミスは命に関わる可能性があるので非常に落ち込みます。インシデントレポートを書くのは当たり前なのですが、その後ミスを繰り返さない事、信頼を取り戻す為に計り知れない努力が必要です。

ミスを指摘するのはいいのですが、わざと人の揚げ足を取ってくる嫌な同僚もいました。注意力散漫、知識不足、申し送りの間違った捉え方等が原因であったりするのですが、ミスや失敗を何度か繰り返すうちに「自分は看護師に向いていない」と誰しも一度は思った事があるのではないでしょうか。

希望通りの休みが取れない


交代制勤務では(特に病棟勤務)毎週末休みをとる事はできません。なので、看護師以外の友達や恋人と会う機会が減ったり、日・祝日に法事や行事があっても自分だけ出席できない事もあるかと思われます。

独身の時はまだいいのですが、子供をもつママナースは学校の役員や行事、急病の時に休みを取りたいと思った時、職場に子育て経験がある看護師がいれば、理解してくれ休みも取りやすいと思われますが、上司が独身だったりすると非常に休みにくい為、子供に無理をさせてしまう時もありました。(結局、勤務中に電話がかかってきて早退しましたが)

休んだあとの気まずさや「大丈夫、大丈夫、けど昨日は忙しかったー」などさらっとイヤミを言われる事もあり、職場に居づらくなって辞めたいと思うママナースが多いのではないでしょうか。

業務的になる


看護師の仕事は本当に忙しいと思います。患者や家族との関わりだけでなく、医師や薬剤師、他部署との連携・調整、業者とのやり取り、物品管理、準備、片付け、環境整備、事務的作業など色んな事に目を配らなくてはならない仕事です。これだけ色んな事に気を配らなくてはならないのに、きつい、汚い、危険、給料安いではモチベーションも下がってしまいます。

これだけたくさんの業務をしていては、看護師として患者さんと向き合う時間は当然少なくなり、業務的に仕事をさばいていくという感覚に陥った瞬間、「これは看護師の仕事なんだろうか」「自分は何がしたいんだろう」「このまま業務的に流されてていいのか」という気持ちになり「もっと、看護の仕事ができる割に合った所を探そうかな」となるのではないでしょうか。

退社ラッシュ


中堅看護師ともなると、ちらほら寿退社をする同僚が出てきます。こちらも嬉しく羨ましい気持ちになり喜んで送り出してあげようとします。ですが、毎年3月末、7月末、12月末は数人の退社ラッシュがあります。前もって知らせてくれてる方は、こちらの気持ちの準備もできるし気持ちよく送り出せるのですが、上司やリーダー的な存在の方がこぞって突然退社となると、人手不足な上に責任の重い役目を引き継がされたりと非常に困ります。しかも、まだ新しいスタッフが入社して来ていないというのに一方的に辞めてしまう方がいて大変な思いをした事がありました。

しかしよく考えてみると、「何度も募集をかけても入ってこないような所で働いてる私ってどうなんだろう」「何で辞めていくんだろう」と不安・疑問を持つようになり、「自分もこんな所にいてはどんどん辞められなくなるから今のうちに辞めよう」と急いで転職探しを始めるのではないでしょうか。

医師・患者からのセクハラ


歓送迎会や新年会、忘年会など、社会人になると飲み会に参加する機会が多くなりますが、必ずと言っていい程セクハラ紛いの事をしてくるいやらしい医師がいます。特に外科系医師です。ターゲットになるのはたいてい新人ナースや2,3年目の若いナースです。外来勤務中も医師と接する機会が多く、肩に手を回してきたり、「2人でご飯行こう」など誘って来たりしました。もちろんさらっと交わすのですが、あまりに断り続けると自分への対応がきつくなったり、意地悪されたりした事もあり「早くこんな職場辞めたい」と思いました。

患者からもセクハラ紛いの事を言われたり、触られたり、街で恋人と歩いていた事をみんなの前で話されたりした事もあり、「看護師を馬鹿にしている」「何でこんな事されてまで働かないといけないのか」と看護師を辞めたいと思った事もあるのではないでしょうか。

看護師間のいじめ


知識不足、業務が遅い、要領が悪い、ミスを繰り返す、医師に気に入られている等を理由に看護師間でのいじめに遭遇した方も多いのではないでしょうか。特に新人ナースや、中途採用者、師長・主任を孤立させてしまう事もあるかと思われます。看護師間でもたいてい派閥があり、ターゲットには徹底的に意地悪をしたり揚げ足を取るなど性格の悪い看護師がいて、自分は仕事せず大きな声でおしゃべりをし、面倒な事や苦手な業務は押し付けて、失敗したら大声でミスを指摘する…周りは自分がターゲットになるのが怖いから命令に従ったり、見て見ぬふりをしていたりなるべく詰所には戻らなかったりした経験は一度はあるのではないでしょうか。私もいじめの経験があり、辛くて何度も辞めようと思った事がありました。

家族と過ごす時間がない


育休明けに復帰する方も多いと思いますが、フルタイム勤務だと家族と過ごす時間が少なくなります。朝起きても家事に準備に忙しく、保育園へ送り、迎え、買い物、帰宅後は就寝するまで家事がいっぱい…毎日そんな日々が続き、「専業主婦だったらもっと子供と過ごす時間がいっぱいあるのに」と何度も思い悩んだ事がありました。

しかし、経済的理由だったり、「看護師は続けていたい」という理由でフルタイムで頑張っていたのかもしれません。けれど、「自分が無理し過ぎる事で子供を我慢させているのでは」「夫にも無理をさせている」と思い始めた時、辞めようと思いました。

今まで、何度も転職をしてきて、「今すぐ辞めたい」と思う瞬間は日常的にたくさんあったように思います。けれど、患者さんから「あんたと話してると安心するんよ」「ありがとう」と感謝された時、元気に退院していく患者さんやその家族の笑顔を見た時、始めは苦手だと思っていた患者さんと関わるうちにお互い心を開けて話せるようになった時、上手くできなかった技術ができるようになった時、失敗した時に自分の体験談を話してくれ共感してくれた先輩がいた時、愚痴を言い合える同僚、辛い時に支えてくれた家族の優しさなどが、その時々で感じられたからこそ思いとどまらせたのかもしれません。看護師の仕事は本当に大変だけれど得るものも多い素敵な仕事だと思います。潜在看護師は約60万人いるようですが、働きやすい環境が整ってさえいれば、また頑張ろうという看護師さんが出てくるのではないでしょうか。

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