看護師が転職を考えるべき10の瞬間

[公開日]2014/10/20[更新日]2018/08/08

看護師がひとつの職場にとどまり続けることは、幸せなことではありません。ここでは、先輩看護師が教える転職を考えるべき10の瞬間を紹介します。

看護師の転職・求人

耐えられない人間関係


働いていく上で、パワハラをされたり、意地悪をされたりと女の職場ならではのトラブルは多いものです。しかも退職したい本当の理由の上位は、人間関係というデータもあります。そこで、転職を考え新しい職場で解放されたい、他の職場にはいい人間関係が作れるかもしれないということを想像したりします。

自分とそりが合わないタイプの人や意地悪をしてくる人は、医療機関だけでなくても社会全体どこの職場にもいます。現状の中で、自分の受け止め方を変えてみたり、行動を変化させてみたりして上手くやり過ごせるくらいになれば、そのタイプの人はクリアでき、どこに行ってもやっていける自信となります。その人も、いつかは部署が変わったり、自分が異動したりと、永遠のお付き合いをするという訳ではないので、数年間の試練と思い向き合ってみるのもいいでしょう。

しかし、無理をしすぎると精神的に参って体調を崩す恐れがあります。時々、自分はまだ大丈夫かと慎重に見極めていき、限界が近づいてきたら転職を前向きに考えるべきです。ある程度頑張った自分は、逃げではなく経験となって自信に繋がり、成長した自分は次の職場でもいい環境が期待できるでしょう。

ブラックな労働環境


就職時の求人の条件と違い、残業が多く、休日も研究や病棟会などで休息時間も十分なく、退職者が多く出勤日や夜勤が増えたり、世間の休日とのズレで友達や家族との付き合いが減ったりと、看護師のシフトはプライベートな時間が犠牲になることが多いことがあります。又、24時間体制の待機及び電話、少人数スタッフの為、有給を取得しにくい等、病棟看護師だけでなくても医療関係の仕事は労働環境に不満ができやすいものです。

しかし、若いうちは色々と経験する方が、今後看護師として就職する上で役に立つこともあります。他の職場でも大なり小なりあるので、ある程度は対価と経験であるという風に捉えて、自分と折り合いがつかなくなったところで、次の職場に期待してみるのもいいでしょう。

部下を育てない上司・経営者だった時


働く立場になって考てくれる、ねぎらいの言葉はあるがやるべきことを増やす、ミスに対しフォローがない、コロコロと言うことが変わる、自分の評価の為になんでも引き受けて仕事を押し付けてくるなど、理想の上司はなかなかいないことがあります。

又、沢山求人募集して過酷な状況で残れる人員を望んでいたり、経費削減で掃除業者の仕事がまわってきたり、医療事故対策でチェックリストがやたら増えたり、スタッフをないがしろにする運営優先の病院も少なくありません。経営者や上司はなかなか変わらないことも多く、長く勤める程大変になって行く職場もあります。

興味のある研修会などで気になる施設のスタッフに聞いてみると、比較でき現実的な情報が得られる可能性があります。今の職場が自分の看護観に程遠く、やりたいことができないのであれば、理念を掲げている職場に転職してみるのもいいでしょう。

給与が少ない、待遇が悪い


急変や、ステルベンの対応が重なっても手当てがなかったり、残業の申請がしにくい雰囲気があったり、既存の福利厚生が無くなったり、元々手当てが少なかったり、経営状況や経営者の考え方によって給与や待遇の充実度は違います。仕事を頼むのであれば、それなりの対価がないとやる気を失っていきます。

考え方があまりにも合わないとか、対価をもっと支払ってくれる職場なら働いてもいいと考えるなら、転職に踏み切ってもいいかもしれません。その時はどんな手当てがあるのか、福利厚生の内容を確認して、できれば書面でもらっておくといいでしょう。

但し、相場より高い設定の求人は、それだけ大変な仕事が待っていたり、手当てが含まれたりと「からくり」があることもあるので、確認しておく必要があるでしょう。

仕事内容が患者のクレーム対応ばかりの時


末期がんや認知症、寝たきり、感染症の隔離、クレームを言う患者さんはどこの職場にもいます。こういった患者さんは他の患者さんに比べとても手がかかり、特に、内科は何でも屋として使われるケースが多い様です。

しかし、専門の施設でない場合は、行うべきケアができなかったり、そんな患者さんの数が多いと本来の業務ができなかったりしてしまう程大変です。師長さんや先生が上手くベッドコントロールしてくれたり、大変な患者さんだからこそ代わりに対応してくれる職場はいいですが、なかなか受け入れ先が見つからなかったり、スタッフ任せな感じだと、対応が長引き思わぬトラブルの責任を取ったりすることがあります。本来の仕事でないことが増えていくと、ミスも発生し報告書が増えます。ただでさえ過酷な環境で働いている看護師は、精神的にも肉体的にも余裕があるとは言えません。

勤務中に休憩がとれない、契約内容以上のことをさせられる、労働基準法など法的に抵触というといった状況がある職場は稀ではありません。大きな医療事故は刑事責任を追及されます。仕事の内容をきちんと見極め、危ない状況や、本来したい看護ができなければ転職を考えた方がいいでしょう。

看護師として能力をもっとのばしたいと思った時


長く続く職場は、自分にとって良い環境だと言えるでしょう。しかし、良い環境は自分の可能性をまだ出せていないということもあります。

変化もなくルーチンワークで事務的になり、慣れた仕事は楽になって行きます。若い場合、それを続けていると一生そこでしか通用しない人になっているかもしれません。突然の異動、病院の閉鎖、病気、ご主人の転勤、出産や育児、介護といったことで、女性は退職せざるを得ない環境が多いことでしょう。そんな時に、長年勤めた職場から新しい職場に勤めるのは、不安で大変なストレスを抱えます。

年齢がベテランの年になると、周りも教えにくかったり、理解するのにより時間を要したり、立ち仕事や夜勤に耐えられなかったり、プライドが先に立ったりします。又、家庭に事情がある人は、ブランクが長くなると自信がなくなり、同じ境遇の人ばかりでなければ理解が得られず、肩身が狭い思いをします。仕事に慣れるのはすぐにはできませんが、そのスピードや質は年齢や経験に左右されます。

そこで、興味がある分野があれば学べる機会として転職してみると、自分のしたかったことが見つかったり、刺激になったり自信に繋がって、将来どんな状況でも対応できる人になっているかもしれません。看護師になって仕事が慣れてきたら、時には自分の将来について考えてみることも大切です。

転職歴や異動は経験とみなされ評価されることが多いようです。しかし、履歴書一枚に収まりきれないくらいの経歴があると、納得してもらえるような理由があって転職が増えているということが伝えられなければ、長続きしない人とみなされることもありますので慎重に計画しましょう。

管理職に昇進するタイミング


看護師の昇進は、したい人としたくない人に分かれます。管理職は、現場の対応よりもスタッフや病棟管理の仕事に変わり、スタッフや経営者の声を聞いていく仕事で最終の責任を取ったりします。その為、管理職に向いてないと思っている人、患者さんの対応がしたい人はその時間は少なくなるのが嫌な人はしたくないと考えます。

そして、昇進に興味がある人は看護師には少なく、状況的にならざるを得なかった人も少なくありません。管理職は、肉体労働が減り、給料が上がるのはいいのですが、立場は孤独で、責任が重いものなので向き不向きがあります。自分の気持ちに納得できず、辞退できない状況であれば転職を考える機会といえるでしょう。

病気になりそう、病気になった時


ハードワークに残業三昧、休日返上で研究、クレーム対応、人間関係の悪化などで、身体的・精神的に影響が出ている人は多いことでしょう。その積み重ねを放っておくと本当にうつや心身症になってしまう人も少なくありません。ある統計では、推定で看護師資格保持者の約7000人の人が、メンタルヘルス不調で仕事ができない状況というデータもあります。身体そのものの病気を持って仕事をしている人もいますが、忙しい職場では理解ある対応が必ずしもあるとは限りません。

不調が病気になる前に、病気が悪化しないように、自分のことを大切にすることで働き続けられることを知っておく必要があります。看護師になる人は献身的な人が多く、自己犠牲をしやすい為、どこまで犠牲にするかの線引きは時々確認しておくことが大切です。看護師の仕事内容は色々と選べる環境なので、線引きを超えそうな時は、思い切って転職するのもいいでしょう。

人生に大きな変化があった時


結婚、出産、介護、育児、病気や不妊治療、夫の転勤など女性が抱える問題は職場に影響することがあります。退職理由の建前として使いやすいのもこの理由です。特に忙しい職場ではこういった理由を伝えておいても理解が得られにくいことがあります。そして、職場に影響を与えた分、自分の肩身は狭くなるばかりです。家庭の事情に合った働き方をするか、期間限定と割り切って強く生きるかといった選択が必要でしょう。

退職から次の職場へ


転職を考える時、時期や理由など、どう切り出して退職するか、次に行きたい職場があり就職できるか、面接時に転職した理由を納得してもらえるかをイメージできた時、自信を持って前に進むことができるでしょう。

転職先が理想通りであることは稀なのが現状です。現状を見直し、多少のことは乗り越えていくことも大切です。
しかし、目標を持ち環境を変えていくことで、自分が成長できる機会が転職です。そして、看護師そのものを希望しないのであれば違う方向へ行きたい理由を考えておく必要があります。
転職を検討した時は、メリット・デメリットを考えて、自分にとってよりよい選択をしていくことが大切です。

給料を上げたい、人間関係が嫌だ!そんな看護師の方は転職サイトの無料登録は必須


さて、ここからは転職を考えている看護師が登録しておきたい転職サイトを紹介します。

転職先を探す時には転職サイトに登録し、たくさんの情報の中から自分に合った求人を見つけることが得策です。

看護師の転職サイトを選ぶポイントは以下の3点です。

手厚い転職サポート体制があるか・・・看護師の転職では専属のキャリアアドバイザーを活用できるかが重要
公開求人件数が多いか・・・非公開求人もあるので完全にはわからないが取扱求人件数の目安になる
信頼できる会社が運営しているか・・・求人、キャリアアドバイザーの質に影響する可能性がある

これらの点を踏まえ、看護師が登録しておきたい転職サイトを選びましたので紹介します。どのサイトも登録は無料です。


なるべく多くの求人情報と触れたり、より自分に合ったキャリアアドバイザーを見つけるためにも、必ず2社以上の転職サイトに登録するようにしましょう。

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